タチウオジギングで使うPEラインには、大きく分けて「4本編み」と「8本編み」の2種類があります。
どちらも同じPEラインですが、編み込む糸の本数が違うだけで、耐久性や感度、価格に大きな差が出ます。
「初心者は4本編みの方がいいの?」「8本編みを選んだほうが釣れるの?」と迷う方も多いでしょう。
実際にそれぞれにメリットとデメリットがあり、シーンやレベルによって最適な選択は変わります。
この記事では、4本編みと8本編みの違いをわかりやすく解説し、タチウオジギングでどちらを選ぶべきかを紹介します。
4本編みと8本編みの違いとは?
PEラインは、複数の極細繊維を編み込んで作られています。
その中でも一般的なのが「4本編み」と「8本編み」です。
4本編みは4本の原糸を撚り合わせて作られており、構造がシンプルで価格も手頃です。
一方、8本編みはより多くの糸を使うことで表面が滑らかになり、感度や操作性に優れています。
つまり「強さとコスパを取るなら4本編み」「感度と操作性を求めるなら8本編み」といった違いがあり、釣りのスタイルや狙うシーンによって選び方が変わってきます。
4本編みPEラインの特徴
4本編みのPEラインは、4本の原糸を撚り合わせて作られた最もシンプルな構造です。
そのため価格が安く、耐摩耗性にも優れているのが大きな特徴です。
メリット
- コストが安く、初心者でも導入しやすい
- 表面がやや硬めで根ズレに強い
- 張りがあって扱いやすく、エアノットなどのトラブルが少ない
デメリット
- 表面がザラつくため抵抗が大きく、感度は8本編みに劣る
- 巻き上げ時やロッドガイドとの摩擦で音が出やすい
- 繊細な誘いや微細なアタリを拾うのには不向き
4本編みはコストを抑えつつ安心感を持って使えるため、初めてタチウオジギングに挑戦する方や荒い根のポイントを攻める際に選ばれることが多いラインです。
8本編みPEラインの特徴
8本編みのPEラインは、8本の原糸を撚り合わせて作られており、表面が滑らかで操作性に優れています。
タチウオジギングでは感度やフォールスピードを重視する場面で強みを発揮します。
メリット
- 表面が滑らかで摩擦が少なく、ジグが自然に沈む
- 感度が高く、フォール中の微細なアタリも拾いやすい
- 操作性が良く、ロッド操作をジグに反映しやすい
- キャスト飛距離が伸びやすい
デメリット
- 価格が高めでコストがかかる
- 摩耗や根ズレに弱く、劣化しやすい
- ライントラブル時にダメージを受けやすい
感度と操作性を優先したい方や、中級者以上で繊細な釣りを楽しみたい方に向いているラインです。
タチウオジギングではどちらを選ぶべきか?
タチウオジギングで4本編みと8本編みを選ぶ際は、自分の経験や釣り場の条件に応じた選択が大切です。
まず、初心者の方には4本編みのPEラインがおすすめです。
- 価格が手頃で摩耗に強い
→ タチウオの鋭い歯で擦れても切れにくく、安心感がある - ライントラブルが少ない
→ 絡みやヨレが起こりにくく、扱いやすい - 浅場や潮が緩い状況でも十分な性能
→ 特に水深40m前後までなら問題なく使える
一方、中級者以上や感度を重視したい方には8本編みが適しています。
- 表面が滑らかで沈下がスムーズ
→ テンヤやジグがスッと落ちやすく、フォール中の違和感も減少 - 小さなアタリを手元に伝えやすい
→ 感度に優れ、乗りが浅いときでも反応しやすい - 深場や潮の速いエリアに強い
→ 水深60m以上やドテラ流しの場面で威力を発揮
まとめると、以下のような基準で選ぶとわかりやすくなります。
- コストと安心感を重視するなら:4本編み
- 操作性と感度を重視するなら:8本編み
ライン選びを自分の釣りスタイルと照らし合わせることで、無理なく扱える組み合わせが見つかります。
PEラインの号数や糸巻量、カラー選びについてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事でおすすめのPEラインを紹介しています。
選び方のポイントもわかりやすくまとめているので、ライン選びの参考にしてみてください。
→ タチウオジギングPEラインおすすめ5選を紹介!太さ(号数)や糸巻量、ラインカラーの選択方法も解説
4本と8本を使い比べて感じた違い
私自身も最初は4本編みを使っていました。
価格が安く、特に不自由も感じず、釣果もある程度出せていたと思います。
普段タチウオジギングをしていると、正直なところ、4本編みと8本編みの差をあまり感じない場面もあります。
4本でも問題なく釣れますし、摩耗に強くて「歯で切られにくい安心感」があるのは大きなメリットです。
ただ、「もっと釣るにはどうすればいいか」と考え、よく釣っている人に話を聞いたところ、感度を重視して0.8号の8本編みを使っていると教えてもらいました。
実際に自分でも使ってみたところ、特に潮の流れが速い状況で差がはっきり出たと感じました。
8本編みは表面が滑らかで潮を受けにくく、ラインがまっすぐに入りやすいため、狙ったタナをキープしやすいです。
さらに、フォール中のわずかなアタリを拾いやすいのも8本の強みです。
操作性が高く、繊細な釣りをしたいときにはメリットを感じました。
「4本編みだと釣れないのでは?」と不安に思う方もいるかもしれませんが、そんなことはありません。
実際に、4本でもしっかりと釣果は出せます。
中には「4本では釣れない」と言うベテランもいますが、それはあくまで感度や操作性へのこだわりによるものであって、釣れる・釣れないの問題ではないと思っています。
4本でも十分にタチウオを釣ることができますし、安心して使えるラインです。
タチウオの歯は非常に鋭いため、どんなPEラインを使っても歯があたれば切れてしまいます。
だからこそ重要になるのがリーダーの選び方です。リーダーの太さや素材について詳しく解説した記事もありますので、気になる方はあわせてチェックしてみてください。
4本編みと8本編みはどちらも正解、自分の釣り方で選ぶのがポイント
タチウオジギングに使うPEラインは、どちらを選んでも釣果を出すことができます。
コストを抑えながら気軽に始めたい方には4本編み、感度を重視してより多くのアタリを拾いたい方には8本編みが向いています。
普段の釣行では大きな差を感じにくいこともありますが、潮の速い状況や深場では8本編みの優位性を実感できる場面があります。
一方で、4本編みでも十分に釣れるので「選び方を間違えると釣れない」と心配する必要はありません。
大切なのは、自分の釣り方や予算に合わせてラインを選ぶことです。
まずは扱いやすい1号前後を基準に、4本か8本かを使い分けてみると自分に合ったスタイルを見つけやすいでしょう。
PEラインの太さについて詳しく知りたい方は、別記事「タチウオジギングPEラインは何号が最適?」もあわせてチェックしてみてください。