冬の釣りで一番ストレスが溜まるのは、寒さで指先の感覚が鈍ることです。 指がかじかむとラインが結びにくいだけでなく、ルアーの動きや着底の微かな感覚まで分かりづらくなってしまいます。
店員時代、多くのお客さんから「暖かいのがいいけれど、手が動かしにくいのは嫌だ」という相談を毎日のように受けてきました。
防寒を優先して厚手にしすぎると操作性が落ち、操作性を求めて薄手にすると指が動かなくなる。この「妥協点」をどこに置くかが、グローブ選びで最も重要なポイントです。
こんにちは、元釣具店員の十影(とかげ)です。 現在は年間50日ほどフィールドに出ていますが、実際に現場で使い比べる中で見えてきた、冬用グローブを選ぶ際の現実的な基準を紹介します。
冬用のフィッシンググローブ選びに迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
冬の釣りを快適に楽しむためにフィッシンググローブは必要不可欠! でも「厚手=温かい」はもう時代遅れです。 今の時代、薄くてもしっかり温かい「おすすめの釣り用手袋」を紹介します!
フィッシンググローブの指先のタイプ
冬用グローブを選ぶ際、まず直面するのが「どの指を出すか」という問題です。大きく分けて2つのタイプがありますが、それぞれに特徴があります。
3フィンガータイプ
親指、人差し指、中指の3本の指先が露出しているタイプです。
- 操作性のメリット
ルアーや仕掛けを頻繁に交換する釣りであれば、圧倒的にこの3フィンガーが向いています。PEラインとリーダーの結束など、素肌の感覚が必要な作業が多い場合は、このタイプが最もスムーズに動けます。
- 防寒面での注意点
一方で、露出している指先はどうしても寒さを感じやすくなります。また、防寒性能を求めて生地が厚手のものを選んでしまうと、指全体の動きが悪くなってしまうため、「指先の感覚」と「指全体の動かしやすさ」のどちらを優先するか選ぶ必要があります。
「寒くないか?」と聞かれれば、正直指先は寒いです(笑)。でも、リーダーを結ぶたびにグローブを脱ぐストレスに比べれば、この寒さは十分我慢できる範囲。実釣性能を考えたら、結局これに落ち着くんですよね。
フルフィンガータイプ
すべての指が覆われているため、冷たい風や水から手を守る能力は一番高いです。
- 防寒性は高いが、動きに制約が出る
指先までしっかり守れる分、どうしても全体的に手が動かしにくくなるというデメリットがあります。例えば、アタリをじっと待つような船釣りであればこの防寒性が活きますが、キャストを繰り返すようなルアーフィッシングでは、指先の感覚の鈍さや厚みが気になってしまうこともあります。
- 指先を露出できるタイプが最もおすすめ
最近増えている、フルフィンガーでありながら「必要な時だけ指先を露出させて3フィンガーにできるタイプ」は、個人的に最もオススメです。 移動中やアタリを待つ時間はフルフィンガーで指先まで保護し、仕掛け作りやキャスト、ルアー交換の時だけ指を出す。この切り替えができるタイプを選べば、防寒性と操作性の両方を高いレベルで維持できます。
正直、普通のグローブより高いですが、その分「快適性」が段違いです。冬の釣行で一番ストレスなのが、細かい作業のたびにグローブを脱いで、また冷えた手にハメ直すあの面倒くささ。指だけ出せるタイプなら、その手間がゼロになります。この「一度も脱がなくていい快適さ」を知ると、もう手放せません。
フィッシンググローブの素材と保温性
冬用グローブの保温力を左右するのが素材です。特に主流の「クロロプレン」と、その進化系である「チタニウム加工」では、現場での使用感が大きく異なります。
クロロプレン(ネオプレン)
ウエットスーツに使われる素材で、防風・防水性に非常に優れています。
最大のメリットは「安さ」, 他の高機能素材に比べて安価なため、手軽に冬の防寒対策ができるのが魅力です。
- 購入時の注意点
縫い目のチェック: 安価なモデルほど「縫製」に注意が必要です。縫い目が粗いものだと、そこから水が浸入してきたり、使っているうちにほつれてグローブが壊れてしまったりすることがあります。店員時代も、長く使いたいという方には、縫い目がない、あるいはしっかり補強された「シームレスタイプ」を強くおすすめしていました。
- 現場での実感
防寒性能を求めて生地を厚くすればするほど、どうしても「指の曲げ伸ばしに抵抗」が生まれます。一日中キャストを繰り返したり、リールを繊細に巻き続けたりする釣りでは、この少しの抵抗が蓄積して、意外と手に疲れが溜まってしまうものです。
「暖かいけれど、素手のような軽快さにはどうしても欠ける」というのが、クロロプレン素材を扱う上での現実的な感覚ですね。
チタニウム加工(タイタニュームαなど)
クロロプレンの表面にチタニウム合金を極薄くコーティングした素材で、冬用グローブの中では非常に優れた性能を持っています。
薄手なのに、クロロプレンより暖かい: 魔法瓶のように体温を反射して閉じ込めるため、生地を薄くしても抜群の保温力を発揮します。この「薄さ」が、冬の釣りで最も重要なフィット感と操作性を生み出します。
防水性が高く、冷たくなりにくい: 水に濡れても素材自体が保水しにくいため、気化熱で手の体温を奪われることが少なく、常に安定した暖かさを維持できるのが最大の特徴です。
もっともオススメな「チタニウム素材×3フィンガー」の組み合わせ
フルフィンガータイプは確かに防寒性は高いのですが、チタニウム素材のように密閉性が高いものほど、どうしても「蒸れ」が気になってしまうという側面もあります。
そのため、個人的に最もオススメなのは、「チタニウム素材の3フィンガータイプ」を選ぶことです。
- 暖かさと蒸れにくさの両立
指先が出ていることで適度に湿気が逃げ、不快な蒸れを抑えることができます。チタニウムの保温力があれば、3本指が出ていても手の甲や手首はしっかり守られるため、十分な暖かさを確保できます。
- 操作性を損なわない
「薄くてフィット感の良い素材」に「指先が出ている形状」を合わせることで、冬の釣りにおいて非常にバランスの良い操作性を得られます。
「多少値段は張るけれど、冬の指先の感覚を大事にしたい」という方には、ぜひ検討してみてほしい組み合わせです!
冬用フィシンググローブおすすめ8選
ここまで選び方のポイントを解説してきましたが、「結局、今の自分にはどれが合うのか?」と迷う方も多いはずです。
冬用のグローブは、多くのメーカーから多様なモデルが販売されていますが、正直なところ、作りやフィット感にはかなりの差があります。店
員時代に多くのお客さんのフィッティングをお手伝いし、私自身も現場で使い倒してきた中で、「これなら自信を持っておすすめできる」と感じたモデルを厳選しました。
モンベル クリマプレン フィッシンググローブ

モンベルの「クリマプレン フィッシンググローブ」は、寒冷な環境下での釣りを快適にする高性能グローブです。
独自素材「クリマプレン®」を採用し、2.5mm厚のクロロプレンゴムと両面ジャージ加工で優れた保温性と柔軟性を実現。立体裁断により手にぴったりフィットし、ロッドの握りや操作性を向上します。
手のひら部分には滑り止め加工が施され、濡れた環境でもしっかりとしたグリップ力を提供。さらに、中指・人差し指・親指を露出できるデザインで、細かな作業もスムーズに行えます。
釣りの快適さを追求したこのグローブで、寒い季節も釣りを存分に楽しめます。
ダイワ クロロプレングローブ フルカバー

ダイワの「クロロプレングローブ フルカバー」は、寒冷な環境での釣行を快適にサポートする高性能な防寒グローブです。
甲側と掌側に採用されたクロロプレンゴムが冷気を遮断し、高い保温性を実現。手首部分を長めに設計することで、冷気の侵入を防ぎ、さらに防寒性を強化しています。
ストレッチ性のある素材により、手にしっかりフィットし、リール操作や仕掛けの準備など細かな作業もスムーズ。
指先には摩耗に強い合成皮革を使用し、耐久性と操作性を両立しました。冬の釣りでも手を暖かく保ちつつ、快適な操作性を提供する一品です。
ダイワ DG-1524W GORE-TEX DANROTECH

ダイワの「DG-1524W GORE-TEX DANROTECH 防水グローブ」は、寒さと水濡れから手を守り、冬の釣りを快適にする究極の防寒グローブです。
GORE-TEXインサートが高い透湿防水性能を発揮し、雨や水の侵入を防ぐだけでなく、長時間の釣行でも蒸れを抑えて快適な状態をキープします。
内側に採用されたダンロテック素材は、柔らかく暖かい着用感を提供し、寒風が吹く中でも手をしっかり保温。さらに、リール操作やラインの扱いに欠かせない人差し指には耐久性と柔軟性を兼ね備えた補強を施し、操作性を一段と向上させています。
ブラックとネイビーの落ち着いたカラー展開でスタイリッシュなデザインも魅力。防寒性、操作性、デザイン性のすべてを兼ね備えたこのグローブは、厳しい冬の釣りを楽しむために欠かせないアイテムです。
シマノ オシア タイタニューム・アルファ グローブ

シマノの「オシア タイタニューム・アルファ グローブ」**は、寒冷地での釣りを快適にするために設計された高性能な防寒グローブです。
特殊コーティングされたチタン合金素材「タイタニューム・アルファ」が熱反射で高い保温性を発揮し、冷気をシャットアウト。保温性を保ちながら、ドライな状態を維持できる特殊加工が施され、快適な着用感が続きます。
耐久性の高い人工皮革「ウルトラスエード®」やカンガルー革を使用し、キャスティングやノット締め込み時の高負荷にも対応可能。寒さと負荷の多い過酷な釣行をサポートする信頼の一品です。
DRESS ウィンター クイックフィット グローブ

DRESSの「ウィンター クイックフィット グローブ」は、冬季の釣行を快適にサポートする高性能な防寒グローブです。
完全防風フィルムと柔らかいマイクロフリース裏地を採用し、冷たい風をしっかり遮断しながら手を暖かく保ちます。クイックフィット仕様により着脱がスムーズで、釣り場でのストレスを軽減。
指先にはタッチスクリーン対応素材を使用し、手袋をしたままスマートフォンやタブレットの操作が可能です。
また、親指と人差し指を簡単に露出できる設計で、仕掛け作りや細かな作業も快適に行えます。防寒性と操作性を高次元で両立した、この冬の必須アイテムです。
クロスファクター ネオフィットグローブ

クロスファクターのネオフィットグローブは、釣りの快適さと実用性を追求したフィッシンググローブです。
薄手のネオプレーン素材を採用し、手の感覚を損なわないナチュラルフィット仕様が特長。指先3本にスリットが入った5本指モデルで、釣り糸の結び直しやルアー交換など、細かな作業もスムーズに行えます。
軽量かつ柔軟な素材が、長時間の装着でも疲れにくい快適さを提供します。
フリーサイズで、ロゴ/シルバーのシンプルなデザインが魅力的。価格も手頃で、コストパフォーマンスに優れた一品です。
初心者から上級者まで幅広い釣り人に支持される、使い勝手の良いグローブです。
アブガルシア ネオプレーンフィッシンググローブ

アブガルシアの防寒ネオプレーンフィッシンググローブは、寒さや水濡れが気になる冬の釣行に最適な高性能グローブです。
ネオプレーン素材が冷気をしっかり遮断し、高い保温性で手を暖かくキープ。防水性にも優れ、濡れた環境でも快適さを損ないません。
手のひら部分には滑り止め加工を施し、雨や波しぶきで濡れたロッドもしっかりホールド。さらに、指先が露出できるカットオフデザインにより、細かな作業も手袋を外さずスムーズにこなせます。厳しい寒さでも釣りを思い切り楽しむために欠かせないアイテムです。
メジャークラフト グローブ チタンコート

メジャークラフトのチタンコートグローブは、寒冷地での釣りに欠かせない高性能な防寒グローブです。
手の甲部分に採用されたチタンコート素材が熱を反射し、優れた保温性を発揮。さらに、ネオプレーン素材の柔軟性が快適な着け心地を提供し、水に強い特性で濡れた環境でも安心です。
指先が露出できるカットデザインにより、仕掛け作りやリール操作などの細かな作業がスムーズに行えるのも魅力。防寒性と操作性を両立した設計が、冬の釣行を快適にサポートします。
冬の釣りを「我慢」から「楽しみ」に変えるために
冬のグローブ選びは、単なる防寒対策ではなく、「冬という厳しいシーズンに、どれだけストレスなく釣りに集中できるか」を決める大切な準備です。
最後に、今回お伝えしたポイントを振り返ります。
操作性と防寒のバランス: 自分の釣りが「仕掛けを頻繁に変える」のか「じっとアタリを待つ」のかで、指先のタイプを決める。
素材の賢い選択: コスパ重視なら「シームレスなクロロプレン」、操作性と暖かさを両立させるなら「チタニウム加工」を選ぶ。
個人的な最適解: 暖かさと蒸れにくさを両立する「チタニウム×3フィンガー」は、多くの釣り人にとって最も失敗の少ない選択肢。
店員時代、寒さで指が動かなくなり、泣く泣く早めに切り上げて帰ってくる釣り人をたくさん見てきました。それは本当にもったいないことです。
「指先が冷たくない」というだけで、冬の景色は違って見えます。 この記事を参考に、あなたにとって最高の相棒となるグローブを見つけて、ぜひ冬にしか出会えない一匹を追い求めてみてください。