春のアオリイカは、産卵のために浅場へと入ってくることが多くなります。
特に藻場やゴロタ場といったポイントでは、ゆっくり沈む“シャロータイプ”のエギが効果的です。
このタイプは、フォールスピードが約6秒/1mと非常にスロー。
イカに長く見せることができるため、抱かせる“間”を作りやすいのが最大の強みです。
一方で、風や潮に流されやすく、扱いにくさを感じる場面もあります。
そのため、「本当に釣れるのか?」「いつ使えばいいのか?」と迷う方も少なくありません。
この記事では、
- シャロータイプが活躍する具体的なシーン
- メリットと使いこなしのコツ
- 実績のあるおすすめモデル
を、釣行経験に基づいてわかりやすくまとめています。
「浅場での釣りが苦手」「シャロータイプを買うか迷っている」
そんな方にこそ読んでほしい内容です。
ぜひ、エギ選びの参考にしてみてください。
シャロータイプ(沈下約6秒/1m)が“効く”とされる理由
春イカエギングでは、「浅場や見せる釣りならシャロータイプ」と言われることがよくあります。
それには、しっかりとした理由があります。
シャロータイプは、沈下速度が約6秒で1mという超スロー設計。
これは“ゆっくり見せて・ふわっと誘う”ために作られており、
イカに対してしっかりと“考えさせる時間”を与えられるのが最大の特長です。
とくに春は、大型の親イカが藻場やゴロタ帯などの浅場に差してくるタイミング。
その反面、非常に警戒心が強く、速い動きや急な沈下では見切られてしまうことも少なくありません。
そんな場面で、シャロータイプの“長く漂うフォール”は大きな武器になります。
- 着底が遅いから、浅場でも根がかりしにくい
- ゆっくり沈むから、イカがエギをしっかり観察できる
- フォール中の姿勢が安定していて、“違和感”を与えにくい
このように、シャロータイプは「ただ軽いだけのエギ」ではなく、
春イカのスローな動きに合わせてアプローチできる“しっかり効く選択肢”のひとつなんです。
こんな時に使いたい|シャロータイプがハマる釣り場と状況
シャロータイプの持ち味を最大限に活かすには、「どんな条件で使うか」が重要です。
スローに沈むという特性は、特定の場面でこそ力を発揮します。
以下のようなシチュエーションでは、シャロータイプの“見せる力”が効果的に働いてくれます。
1.水深5m以下の浅場
藻場やゴロタ帯、地磯など、春の親イカが産卵で入ってくるようなシャローエリアでは、
通常のエギだとすぐにボトムに着いて根がかりしやすいという難点があります。
シャロータイプは沈下が遅いため、こういったフィールドでも丁寧に探れるのが魅力。
浅くて釣りづらい場所だからこそ、しっかりと“滞空時間”を持たせて誘えるのが強みです。
2.警戒心が強いとき・スレている状況
春の親イカは非常に警戒心が強く、動きが速すぎると見切られてしまいがち。
シャロータイプの“ふわり”とした沈下なら、イカがエギをじっくり観察する余裕が生まれます。
とくにプレッシャーのかかる人気ポイントや、既に他のエギが投げ込まれているエリアでは、
“見せて抱かせる”アプローチが有効になる場面が増えてきます。
3.サイトフィッシングで見せる時間を稼ぎたいとき
クリアな水質でイカの姿が見える日中のサイトエギングでは、
イカの反応を見ながら誘う“見せ時間”がとても重要になります。
シャロータイプなら、水中でふわっと漂い続けてくれるため、
「あと少しで抱きそう…」というタイミングを逃さず、粘りのアプローチが可能です。
このように、シャロータイプは“軽さ”だけが特徴ではありません。
フォールの遅さを活かして、春イカにじっくりアピールできる点こそが、このタイプの真価です。
浅場や藻場で警戒心の強い個体を仕留めるには、まさに頼れる一本と言えるでしょう。
シャロータイプのおすすめエギ|浅場&スレ対策に強い信頼の定番を厳選
「見えているのに抱かない」「藻場で根がかりしてばかり」 そんなときに力を発揮してくれるのが、沈下速度が約6秒/1mの“シャロータイプ”。
特に、水深が浅いポイントやイカの警戒心が強い状況では、 じっくり見せて抱かせるシャロータイプが頼れる1本になります。
ここでは、実際に使って良型を仕留めてきたモデルや、 浅場攻略の定番として評価されているエギを厳選して紹介。
「根掛かりが怖くて攻めきれない」 「サイトでしっかり見せたいけど、どれを選べばいいか分からない」
そんな方にも参考にしてもらえるよう、 製品の特徴やシーン別の使い分け方もあわせて解説しています。
「浅場でも釣れる1本がほしい」と感じたときに、ぜひ活用してみてください。
エギ王K シャロー
イカがスレやすい春のシャローエリアでは、
「見せて食わせる」タイミングが何よりも重要。
とくに水深が浅く、アプローチが限られるような場面では、
フォールの質と視認性が釣果を左右します。
そんな状況で頼れるのが、「エギ王K シャロー 3.5号」。
沈下スピードは約6秒/mとかなりスローで、
ゆったりとした落下姿勢がイカに余計な警戒心を与えません。
安定感あるフォールに加えて、イカが抱きやすい“間”を演出できるため、
警戒心の強い個体や、プレッシャーの高いポイントでもしっかり勝負できます。
浅場狙いの春イカにおいて、しっかり見せて抱かせることができるエギは数少なく、
その点でエギ王Kシャローは非常に貴重な存在です。
シャローやゴロタ場での釣行予定があるなら、
まずタックルボックスに1本入れておきたい実戦派のシャローエギです。
エメラルダス ピーク TypeS
春イカ狙いでシャローエリアを攻めるなら、
ただゆっくり落ちるだけじゃ足りません。
風や潮に流されにくく、繊細な操作でも反応してくれる。
そんな一本があると、釣りの展開はグッとラクになります。
「エメラルダス ピーク TypeS」は、ダイワのエギング設計ノウハウを凝縮した、
操作性と飛距離、そして実釣性能のバランスに優れたシャローモデル。
軽快にダートさせても姿勢が崩れにくく、
ナーバスなイカにも違和感を与えない安定した動きで誘えます。
特に春の大型個体を狙う釣行では、広範囲を効率よく探れる飛距離性能が生きてきます。
リーフ周りや藻場、潮が緩いタイミングでもしっかりコントロールできる1本です。
特徴強風下でも狙ったピンに投げ込みやすく、藻場でもラインテンションを保ちやすいため、
春イカのサイトゲームでも頼りになる存在です。
「確実に抱かせたい場面で信頼できるエギが欲しい」
そんなときこそ、エメラルダス ピーク TypeSを選んでみてください。
エメラルダス アモラスジョイント Type S
春のシャローはイカがスレやすく、普通のアクションでは簡単に見切られることも多い。
とくに警戒心の強い大型個体を相手にする場面では、“いつも通り”では釣れないことも珍しくありません。
そんなイカに“もう一手”を仕掛けたいとき、試してみてほしいのが「エメラルダス アモラスジョイント Type S」。
縦ジョイント構造によって、従来のエギにはない艶やかなアクションを演出。
まるで小魚が泳ぎながら軸をくねらせるような、独特の「ドルフィンアクション」で、イカのスイッチを刺激します。
シャローや藻場で見切られがちな場面でも、“動きの違い”が結果を変えてくれる、そんな一本です。
操作次第で、強めの波動にも、ナチュラルな誘いにも化ける懐の深さが魅力で、
「どうしても乗せたい一杯がいる」状況ほど本領を発揮します。
他のエギでは反応がない!そんな場面で使ってこそ違いが出る、まさに“切り札的な1本”。
アモラスジョイントは、引き出しを増やしたいアングラーの心強い選択肢になるはずです。
セフィア クリンチ シャロー
春のシャローエリアでは、イカがじっくりエギを観察してから抱く傾向があり、
ただ落として動かすだけでは見切られてしまうことも多くなります。
そんな状況で力を発揮するのが、「セフィア クリンチ シャロー フラッシュブースト 3.5号」。
内部に搭載された反射プレートが、わずかな振動でも揺れて光を放ち、
フォール中やステイ時でもアピールを継続してくれるのが最大の特徴です。
“止まっていても誘える”構造は、サイトフィッシングや浅場の大型イカに対して非常に有効。
周囲がスローな展開になる春の釣行でも、しっかり存在感を出せる1本です。
フラッシュブースト非搭載モデルはどう使う?
派手なギミックがない通常モデルも、状況によってはむしろこちらの方が活きる場面があります。
たとえば夜間や朝夕などローライトの時間帯では、光の反射そのものが届きにくく、
反射アピールの効果は限定的になります。
また、風が強くてラインテンションが強まるシーンや、
プレッシャーの高い釣り場でイカが過敏になっている状況では、
過剰なアピールよりもナチュラルな動きの方が抱かせやすいことも。
通常モデルは無駄な動きがなく、軽快なダートと自然なフォールが魅力。
派手さはないけれど、“釣り人の操作で見せる・止めるを自在に演出できる”柔軟さがあります。
繊細なシャクリにもよく反応するため、駆け引きの釣りを楽しみたい場面では非常に頼れる存在です。
イージーQ® キャスト 喰わせ スロー
シャローやゴロタ場など、春イカが好む浅場では、
ただ沈めてシャクるだけでは抱かせられない繊細な状況が少なくありません。
そんな場面で活躍するのが、「イージーQ® キャスト 喰わせ スロー 3.5号」。
ゆっくりとしたフォールに加え、DUEL独自の“パタパタフット”や“ウェーブモーションボディ”といった
細やかな波動アクションが組み合わさり、イカに違和感を与えにくい設計になっています。
とくに、スレ気味の春の個体や、明るい時間帯の浅場で「どうしても乗らない」シーンでも、
このエギなら自然な“喰わせの間”を作ることができ、乗せきれなかったイカを仕留められることも。
操作性も高く、どんなリズムのシャクリにも追従してくれるため、
初心者でも扱いやすく、上級者には“差をつける一本”として信頼できる設計。
警戒心の強い春イカに、もう一歩踏み込んだアプローチをしたいとき、
「イージーQ® キャスト 喰わせ スロー」はタックルボックスに入れておきたいエギのひとつです。
アオリーQ LC スロー
春のシャローエリアでの釣りは、潮の流れが緩やかだったり、
イカがスレていたりと、状況に合わせた“引き出しの多さ”が問われます。
そんなとき、広範囲を効率よく探れて、なおかつしっかり誘えるエギがあると展開が一気に楽になります。
「アオリーQ LC スロー 3.5号」は、そんなニーズに応えるスローフォールモデル。
やや太めのボディと安定フィンの組み合わせで、フォール姿勢がブレにくく、
シャローでもゆっくり・自然にイカへアピールできます。
加えて、LC(ロングキャスト)仕様による高い飛距離性能で、
プレッシャーの少ない沖のポイントまでしっかり届くのも強み。
「足元では乗らない」イカにもしっかりアプローチできます。
遠くのシャローも丁寧に探りたい、そんなときに使いたい“飛ばせるスローエギ”。
初心者にも扱いやすく、繊細な駆け引きを求める上級者にとっても頼れる一本です。
シャロータイプは“見せて釣る”ための切り札
春イカエギングでは、イカの活性やポイントの水深によって「選ぶべきタイプ」が変わってきます。
その中でもシャロータイプは、沈下速度・操作性・アピールのバランスに優れ、 特に浅場や根がかりしやすい場所、スレたイカへの“じっくり見せる釣り”で大きな武器になります。
水深が浅いポイントや、風が穏やかでフォールが長く見せられる状況では、 「速すぎず・軽すぎず」の絶妙な沈み方が効いてくることも。
ノーマルタイプで届かなかった場面に対して、もう一歩踏み込んでアピールできるのがシャローの強みです。
「最近浅場で反応が薄い」「見えてるのに抱かない」 そんなときの打開策として、シャロータイプを選択肢に加えてみてください。
次は、「沈下速度が速いディープタイプの使いどころが知りたい方」や、 「タイプ別の比較で迷っている方」は、こちらの記事も参考にしてみてください。
さらに、ポイントに応じたタイプ選びを深く知りたい方は、
以下の記事も参考にしてみてください。
- ノーマルタイプ(沈下3秒/1m)
春イカ攻略の基準になる、万能バランス型。ノーマルタイプエギの特徴や選び方は[こちらの記事]で詳しく解説しています。
- ディープタイプ(沈下2.5秒/1m)
水深のあるエリアや潮が速い状況では、ディープタイプが大きな武器に。ディープエギの使い方とおすすめモデルは[こちらの記事]をどうぞ。
- ティップラン(沈下1.5〜2秒/1m)
船からの縦の釣りでディープエリアを狙うならティップラン。専用エギの特徴や釣り方のコツは[こちらの記事]にまとめています。