真鯛は、その美しい薄紅色の魚体と優れた食味で、釣り人を魅了し続ける人気の魚です。
船釣りでは、ビシに詰めた撒き餌を使って真鯛を寄せる「コマセ真鯛釣り」という釣法が長く愛されています。
これは、天秤の先に付けた餌にコマセで寄せた真鯛を喰わせるというシンプルな方法でありながら、コマセワークやタナ取り、真鯛の強い引きをいなすテクニックなど、非常に奥が深い釣り方です。
この釣り方を成功させるためには、優れたタックルが不可欠です。特にリールの選び方が重要で、ドラグ力や操作性、便利な機能を備えたリールが理想的です。適切なドラグ力を持つリールは、真鯛の強い引きに対応し、ラインブレイクを防ぎます。
この記事では、コマセ真鯛釣りに最適なリールの選び方について詳しく解説し、初心者から上級者まで、誰もが満足できるリールの選び方を紹介します。コマセ真鯛リール選びの参考にしてみてください。
コマセ真鯛リールの選び方
コマセ真鯛釣りに適したリールを選ぶ際には、電動リールと手巻きリールのどちらを使用するか選択する必要があります。それぞれのリールにはメリットとデメリットがあり、釣りのスタイルや状況に応じて適切に選ぶことが重要です。
電動リールのメリットとデメリット
メリット
メリット 手返しの効率化: 電動リールはボタン一つで仕掛けを巻き上げることができ、手返しが速くなります。特に深場での釣りや、重い仕掛けを頻繁に巻き上げる場合に便利です。
疲労軽減: 長時間の釣りでも手動で巻き上げる必要がないため、体力の消耗を抑えられます。大物とのやり取りや、強い潮流の中での釣りにも有利です。
安定したラインテンション: 電動リールは巻き上げ速度を一定に保つため、ラインのテンションを安定させ、ハリス切れや針外れを防ぎます。
デメリット
重量と取り扱いの煩雑さ: 電動リールはモーターやバッテリーが必要なため、手巻きリールに比べて重く、取り扱いが煩雑になります。特に浅場や短時間の釣りではこの重さがデメリットとなります。
価格が高い: 高性能な分、価格が高めです。初期投資として大きな負担になることがあります。
バッテリー管理: バッテリーの管理が必要で、長時間の釣りでは予備バッテリーも必要になります。
手巻きリールのメリットとデメリット
メリット
軽量で取り回しが良い: 手巻きリールは電動リールに比べて軽量で、持ち運びや操作がしやすいです。浅場や小型の真鯛を狙う際にメリットがあります。
繊細な操作が可能: 手動で細かい操作ができ、繊細なアクションを付けやすいです。これにより、釣果を上げるための細かな調整が可能です。
コストパフォーマンス: 手巻きリールは電動リールに比べて安価で、初期投資が少なくて済みます。これから釣りを始める初心者や予算を抑えたい場合に適しています。
デメリット
体力の消耗: すべて手動で巻き上げるため、長時間の釣りや深場での釣りでは体力の消耗が激しくなります。特に大型の真鯛とのやり取りでは疲労が大きな問題となります。
手返しが遅い: 手動での巻き上げは時間がかかり、手返しの速度が電動リールに比べて遅くなるため効率的な釣りが難しくなることがあります。
電動リールは深場や長時間の釣りに適しており、手返しの効率化や疲労軽減が大きなメリットです。一方、手巻きリールは軽量で取り回しが良く、繊細な操作ができるため、浅場や短時間の釣りに向いています。自分の釣りスタイルや釣り場の条件に合わせて、最適なリールを選びましょう。
リールの糸巻き量
コマセ真鯛釣りにおいて、リールの糸巻き量は非常に重要です。適切な糸巻き量を選ぶことで、真鯛とのやり取りがスムーズになり、釣果が向上します。以下に、糸巻き量に関する詳細な情報をまとめました。
電動リールの糸巻き量
電動リールは深場や重い仕掛けでの釣りに向いており、十分な糸巻き量が必要です。一般的には、PEラインを200~300メートル巻けるリールが推奨されます。
号数 | 糸巻量(目安) |
---|---|
PEライン3号 | 200~300メートル |
PEライン4号 | 150~250メートル |
電動リールのサイズとしては、ダイワなら200番台、シマノなら400~600番台が適しており、これらのリールは十分な糸巻き量と巻き上げ力を提供します。
手巻きリールの糸巻き量
手巻きリールは浅場や軽い仕掛けでの釣りに向いており、電動リールほど多くの糸巻き量は必要ありません。
号数 | 糸巻量(目安) |
---|---|
PEライン2号 | 200~250メートル |
PEライン3号 | 150~200メートル |
手巻きリールのサイズとしては、200~300番台のリールが適しており、これらは軽量で操作がしやすく、初心者にも扱いやすいです。 釣り場と糸巻き量の関係 釣り場の環境や狙う真鯛の大きさに応じて、適切な糸巻き量を選ぶことが重要です。
深場や流れの速いポイントでは、より多くの糸巻き量が求められます。一方、浅場や流れの緩やかな場所では、比較的少ない糸巻き量でも対応可能です。
糸巻き量のポイント
- 深場での釣り: 200メートル以上の糸巻き量が推奨されます。特に電動リールを使用する場合は、十分な糸巻き量を確保することで、仕掛けの安定性が向上します。
- 浅場での釣り: 150~200メートル程度の糸巻き量があれば十分です。手巻きリールの場合は、軽量で操作しやすいリールを選びましょう。
自分の釣りスタイルや釣り場の条件に合わせて、適切なリールと糸巻き量を選んでください。これにより、コマセ真鯛釣りをより楽しむことができるでしょう。
コマセ真鯛リールの番手選び
コマセ真鯛釣りにおいて、リールの番手は釣果を左右する重要な要素です。適切な番手を選ぶことで、快適に釣りを楽しむことができます。
電動リールの番手
電動リールは深場や重い仕掛けに適しており、ダイワなら300番~400番台、シマノなら600~1000番台が推奨されます。これらの番手は、PEラインを200~300メートル巻けるサイズで、強力な巻き上げ力と安定したドラグ性能を備えています。深場や大物狙いに最適です。
手巻きリールの番手
手巻きリールは軽量で取り回しが良く、200~300番台が適しています。この番手のリールは、PEラインを150~200メートル巻けるサイズで、浅場や軽い仕掛けに向いています。手巻きリールは、価格が安く、初心者にも扱いやすいのが特徴です。
リール選び方のポイント
釣り場の環境や対象魚のサイズに応じて、電動リールと手巻きリールの番手を選びましょう。
深場や流れの速い場所: 大きな番手の電動リールが適しています。これにより、強力な巻き上げ力で安定した釣りが可能です。
浅場や短時間の釣りでは軽量で操作しやすい手巻きリールが適しています。
特に、初心者には扱いやすく、コストパフォーマンスも優れています。 これらのポイントを考慮することで、コマセ真鯛釣りをより快適に楽しむことができます。
ドラグ力
コマセ真鯛釣りにおいて、適切なドラグ力を設定することで、大型真鯛を確実に取り込むことができます。
ドラグ力の役割 ドラグ力は、リールがラインを引き出す際の抵抗力を示します。適切なドラグ設定を行うことで、ラインブレイクや根ズレを防ぎ、真鯛を確実に取り込むことができますので真鯛の強い引きに対応できるドラグ力が必要です。
コマセ真鯛釣りに適したドラグ力は、一般的に8kgから15kg程度が推奨されます。これにより、大型の真鯛に対しても十分な対応が可能となります。
ドラグ力 | 狙う真鯛の大きさ |
---|---|
~8kgのドラグ力 | 小型から中型の真鯛に対応できます。浅場での釣りや、比較的穏やかな海況での釣りに適しています。 |
10kg以上のドラグ力 | 中型から大型の真鯛に対応でき、より深場や潮流の強いポイントでも安心して使用できます。大物を狙う場合や、荒れた海況での釣りに適しています。 |
15kg程度のドラグ力 | 特に大物を狙う場合や、非常に深い場所での釣りに対応するために十分なドラグ力です。 |
ドラグの設定はリールに巻いてあるラインを手で引っ張って、やや強めに出る程度に設定します。これにより、突っ走る真鯛にも対応でき、フッキングを確実にすることができます。
状況に応じた調整: 海況や釣り座、狙う真鯛のサイズに応じて、ドラグ力を微調整することが重要です。特に船の揺れや風の影響を受ける場合
電動リールと手巻きリールのドラグの違い
電動リールは 高いドラグ力を備えており、一定のテンションを保ちながら巻き上げが可能です。これにより、長時間の釣りでも疲労が少なく、大型の真鯛にも対応しやすいです。
手巻きリール:は手動でドラグ調整を行うため、細かな調整が可能です。軽量で操作がしやすい反面、長時間の釣りや深場での使用には体力が必要です。
コマセ真鯛釣りリールのドラグ力は適切なドラグ設定を行うことで、ラインブレイクや根ズレを防ぎ、確実に真鯛を取り込むことができます。8kgから15kgのドラグ力を目安に、自分の釣りスタイルや釣り場の条件に合ったリールを選びましょう。
コマセ真鯛リールのおすすめ
ダイワ レオブリッツ S400
レオブリッツS400は、万能400番サイズのPE専用電動リールで、基本性能が充実しています。
船釣りに最適なこのリールは、汎用性の高いハイパフォーマンスを誇ります。パワーレバーにより巻き上げスピードを自在にコントロールでき、シンクロレベルワインドで狙ったタナの魚群を誰よりも早く直撃します。
また、スーパースプールフリーなどのダイワテクノロジーを搭載。FFモーター構造によりコンパクトなボディで、手持ち操作が快適です。マダイ、イカ、タチウオ、アジ、サバ、ヒラメなど多彩なターゲットに対応します。
ダイワ シーボーグ 300J
シーボーグ300Jは、自重560gの軽量ボディで感度を重視した「LIGHT MONSTER」として設計された小型電動リールです。
軽量でありながらもハイパワーを誇り、快適な操作性を追求しています。MAGMAXモーターがトルクと瞬発力を両立させ、滑らかに効き続けるATDドラグシステムが魚の引きにスムーズに対応。
さらに、アルミ製JOGパワーレバーやフォールブレーキダイヤルなど、操作性と快適さを兼ね備えています。MAGSEALEDボールベアリングが耐久性を高め、スプールフリーや巻上げ性能を持続します。視認性に優れた大型ドット液晶パネルで、偏光グラス着用時でも鮮明に表示されます。
シマノ プレイズ 1000
プレイズ1000は、シマノが誇るコストパフォーマンスモデルでありながら、高い強さ、速さ、多機能を備えた電動リールです。
ロープロファイルのコンパクトボディに、片手操作を容易にするサムレストクラッチ&クイックリターンクラッチを搭載。巻き上げ力49kgのMUTEKI MOTORにより、圧倒的なパワーとスピードを実現しています。
さらに、カーボンクロスワッシャの採用で滑らかで強力なドラグ力を提供。棚メモ機能や上から・底からモードなどの最新機能も充実しており、釣りの効率を大幅に向上させます。
シマノ フォースマスター 600
フォースマスター600シリーズは、シマノが誇る電動リールの進化形で、より直感的で安心して操作できるパワフルなコンパクトモデルです。
強さ、速さ、多機能を兼ね備えたこのリールは、掛けた魚をバラさないためのタッチドライブスピードロックやフッキングモード、NEWフォールレバーなどの新機能を搭載しています。
MUTEKIモーター+がパワーとスピードを両立し、最大ドラグ力は10kgにアップ。さらに、カラーディスプレイと探見丸スクリーンにより、海中の情報をリアルタイムで把握できます。
PE2号300m/PE3号200mの糸巻量で、タチウオ、コマセマダイ、青物など、全国の様々なフィールドで多彩な魚種に対応可能です。
シマノ フォースマスター 1000
フォースマスター1000は手持ち操作でパワーファイトを制するために設計された電動リールです。
このモデルはライトゲームの軽快感と3000クラスのパワーと高耐久性を融合させてモデルチェンジしました。
快適なワンハンド操作を実現するため、NEWタッチドライブとスピードクラッチを搭載。圧倒的な巻き上げ力と瞬発力を発揮するMUTEKI MOTOR+を採用し、ビーストマスター1000EJと同様の強化ギアシステムで高耐久性も追求しています。
シマノ オシアコンクエストCT 300HG
オシアコンクエストCTは、コマセ真鯛釣りに最適な高性能ベイトリールです。
このモデルは、シマノの先進技術を搭載し、高い操作性と精度を提供します。フォールレバーとデジタルカウンターを装備し、狙った棚を正確に攻めることができるため、真鯛釣りでのパフォーマンスを最大限に引き出します。
シマノ バルケッタSC 800
バルケッタ800は、太陽電池を採用したソーラーセルカウンター付きの手巻きモデルです。
スタイリッシュなデザインと軽量ボディにより、カウンター付きリールの常識を一新します。このリールは、デジタルカウンターが搭載されており、指示ダナへの素早い仕掛け投入が可能で、一日の釣果を大きく左右する船釣りにおいて非常に有用です。
電池交換不要のソーラーセルカウンターにより、手間を省きながら常に正確な情報を提供します。800から3000番までの全4機種があり、対象魚に応じて選べます。船釣りに初挑戦する方にも最適なモデルです。
ダイワ タナセンサー 300
タナセンサー300は、正確なタナを簡単かつ確実に攻めることができる、カウンター付き手巻きリールの決定版です。
この小型手巻きリールには、ATD(オートマチックドラグシステム)が搭載されており、大物とのやり取りを容易にし、幅広いターゲットに対応できる船用手巻きリールです。
大型EVAハンドルノブと72.5mmロングハンドルアームの組み合わせにより、パワフルな巻き上げが実現されます。
ダイワ バサラIC 250
バサラICは、全ての基本性能を大幅に向上させた設計思想「HYPERDRIVE DESIGN」を搭載し、高い初期性能が長く続くことを目指した両軸リールです。
特筆すべき点として、堅牢無比なハウジング、進化したクラッチ耐久性、革新的なドラグ性能があります。
アルミマシンカットによる高精度なHYPER ARMED HOUSING(FULL AL)を採用し、コンパクトながら圧倒的な堅牢性を実現しました。ICカウンター表示により、水深の把握が明確で、デプスアラーム機能でさらに快適性が向上します。
コマセ真鯛リールの選び方のまとめ
コマセ真鯛釣りは、そのシンプルさと奥深さから、多くの釣り人に愛され続けています。真鯛の力強い引きを楽しみながらも、優れたリール選びが釣果を左右する重要な要素となります。この記事では、リールの選び方と便利な機能について詳しく解説しました。
電動リールと手巻きリールにはそれぞれメリットとデメリットがあり、釣りのスタイルや状況に応じて選ぶことが重要です。電動リールは深場や長時間の釣りに適しており、手返しの効率化や疲労軽減が大きなメリットです。一方、手巻きリールは軽量で取り回しが良く、繊細な操作ができるため、浅場や短時間の釣りに向いています。
リールの糸巻き量や番手、ドラグ力も重要な要素であり、適切な設定を行うことでラインブレイクや根ズレを防ぎ、確実に真鯛を取り込むことができます。
自分の釣りスタイルや釣り場の条件に合わせて、最適なリールを選び、コマセ真鯛釣りをさらに楽しみましょう。