ガーミンの魚探を選ぶ際、振動子の選択に迷うことはよくあるでしょう。
どれだけ良い魚探を購入しても振動子の特性やどのような釣り環境に最適かを理解していないと、性能を発揮させることができません。
本記事では、GT21-TM振動子がどのような特徴を持ち、どのような釣りに最適なのかを詳しく解説します。
これから動子を購入しようと迷っている方や性能向上を目指している方にぜひ参考にしていただければと思います。
GT21-TM振動子はこんな人におすすめ!
GT21-TM振動子は、沿岸や沖合での釣りを楽しむ方に特に適したモデルです。
通常魚探は50kHz/200kHz、クリアビューは260kHz/455kHzを搭載しており、深海でのターゲット識別が非常に優れています。
水深600mまで対応できるため、深い水域での使用をメインとする釣り人に最適です。
また、水温をリアルタイムで測定できる機能も内蔵されており、釣り場の環境を把握するのに役立ちます。
一方、浅瀬での釣りにはあまり向いておらず、50m以下の水深では探査範囲が狭くなるため、広範囲を効率的にカバーしたい場合には別の振動子のGT20-TMの方が適しています。
総じて、GT21-TMは深海での高精度な探査を求める釣り人に向いており、特にサーモクラインや深い構造物を狙いたい場合に優れた性能を発揮します。
GT21-TM振動子の特徴
GT21-TM振動子は、海水での使用において、最大で水深600メートルまでの探査性能を発揮します。
チャープ発信を採用していないタイプですが、従来のパルス発信方式よりも高精度な反応を得られるのが特徴です。
通常魚探で使用される周波数は50kHzと200kHzで、GT21-TMでは±2-5kHzの範囲で周波数が変動するHD-IDチャープ方式が採用されています。
これにより、完全なチャープ技術ではないものの、従来のパルス発信方式よりも正確なデータを取得することが可能です。
特に深海での釣りや構造物の検出に優れた性能を持つため、深海釣りを楽しむ方に適しています。
通常魚探 | 50kHz/200kHz |
クリアビュー | 260 kHz (245-275 kHz) /455 kHz (445-465 kHz) |
出力 | 通常魚探600W/クリアビュー500W |
最大水深 | 通常魚探600m/クリアビュー220m |
魚探の最大水深に関する表記については、基本的に淡水使用時のデータに基づいています。
海水使用時には、塩分濃度などの要因により探査可能な深度が変化する場合がありますので、海水での使用時には注意が必要です。
GT21-TM振動子の探査可能範囲
探査可能範囲としては、GT21-TMは200kHzの場合、水深100メートルで指向角が10度となり、直径17.5メートルの範囲をカバーします。また、50kHzの場合では指向角が40度となり、水深100メートルで直径72.8メートルの広範囲を探査可能です。
このように、GT21-TMは深海での高精度なターゲット識別を可能にし、広いビーム角を活用することで深い水域でも広範囲を効率的に探査できる点が特徴です。
200kHz(指向角10°)
水深 | 探査範囲の直径 |
---|---|
20m | 3.5m |
50m | 8.7m |
100m | 17.5m |
150m | 26.2m |
200m | 35.0m |
50kHz(指向角40°)
水深 | 探査範囲の直径 |
---|---|
20m | 14.6m |
50m | 36.4 |
100m | 72.8m |
150m | 109.2m |
200m | 145.6m |
GT21-TMとGT20-TMの比較表
GT21-TMとGT20-TMの主な違いは、探査できる水深や使用目的にあります。それぞれの特徴と、どのような釣りスタイルに向いているかを詳しく説明します。
項目 | GT21-TM | GT20-TM |
---|---|---|
最大水深 | 通常魚探600m/クリアビュー220m | 通常魚探350m/クリアビュー120m |
CHIRP技術 | Cle非対応(HD-ID技術を使用) | 非対応(HD-ID技術を使用) |
周波数 | 50kHz/200kHz | 77kHz/200kHz |
出力 | 通常魚探600W/クリアビュー00W | 通常魚探500W/クリアビュー500W |
ビーム幅 | 50kHz:40度、200kHz:10度 | 77kHz:45度、200kHz:15度 |
適した用途 | 水深50m以上の深海釣りや構造物の探査に最適 | 水深50m以内の海釣りや初心者に最適 |
価格 | 比較的高価格 | コストパフォーマンスに優れる |
GT21-TMは、水深50m以上の深場での釣りに最適な振動子です。
深海での精度の高い探査が可能なため、深場での魚をターゲットにする釣り人に向いています。
一方、GT20-TMは水深50m以内の浅場での釣りに適しており、コストパフォーマンスが非常に高い点が特徴です。
浅い海域での基本的な魚探機能を求める初心者や、予算に制限のある方に最適な選択肢となります。
いずれのモデルもチャープ対応ではないため、もしイカや根魚を狙う際に精度の高い探査を求める場合は、GT23M-TMなどのチャープ対応モデルを検討することをおすすめします。
チャープ技術により、イカや根魚などの底物をより詳細に捉えることができ、釣果の向上が期待できます。
GT21-TM振動子のまとめ
GT21-TM振動子は、深海での釣りや高度なターゲット識別を求める釣り人に最適なモデルです。通常魚探とCHIRP ClearVü技術を搭載しており、水深600mまでの探査が可能です。高精度なターゲット識別ができるため、深い水域での釣りや構造物の検出に非常に適しています。
また、50kHzと200kHzの周波数に対応しており、浅い水域から深海まで幅広く対応します。
特に、広いビーム角を持つ50kHzは深海での広範囲な探査に有効で、200kHzは詳細なスキャンに適しています。
加えて、リアルタイムで水温を測定する機能も搭載されており、釣り環境の把握にも役立ちます。
一方、GT21-TMは50m以下の浅い水深での探査にはやや適しておらず、広範囲のスキャンが必要な浅瀬釣りでは他のモデルの方が適している場合があります。
また、チャープ機能を完全に備えたモデルと比較すると、GT21-TMの性能は劣りますが、HD-ID技術により十分な精度のデータを取得できます。
もしチャープ機能が必要である場合はGT23M-TM振動子を検討してください。
総じて、GT21-TMは深海釣りや沖合での高精度な魚探を必要とする釣り人にとって優れた選択肢であり、特に深い水域での使用に適した振動子です。