秋はエギングでもっとも人気が高いシーズンのひとつです。
夏に生まれたアオリイカが成長して数が多く、初心者でも釣果を出しやすいのが特徴です。
ただ、「秋イカはいつから釣れるの?」「ベストシーズンは何月?」といった疑問を持つ方も多いはず。
シーズンを正しく理解して釣行計画を立てれば、数釣りもサイズ狙いも楽しめます。
この記事では、秋イカのシーズン時期や特徴、さらに月ごとの狙い方をわかりやすく解説します。
これから秋イカエギングを楽しみたい方はぜひ参考にしてください。
秋イカシーズンはいつからいつまで?
秋イカと呼ばれるのは、夏に生まれた新子のアオリイカが成長した個体のことです。
7〜8月に孵化したイカは小さすぎて釣りの対象になりませんが、水温が安定して20〜25℃前後になる9月には100〜200gほどの「コロッケサイズ」として狙えるようになります。10月には「トンカツサイズ」、11月にはキロ近い良型も混じり始め、9〜11月が秋イカシーズンの目安となります。
この時期は群れで回遊する習性が強く、1杯釣れると連続ヒットのチャンスも多いのが魅力です。短期間でサイズが変化していくため、数釣りからサイズ狙いまで楽しめるのも秋ならでは。アタリも多いため、初心者がエギングを始めるのにも最適なシーズンです。
地域によって時期は前後し、九州や四国などの暖かいエリアは早め、本州の寒冷地ではやや遅れてピークを迎える傾向があります。特に水温が20℃を下回ると活性が落ち始めるため、シーズン終盤の目安にもなります。
時期別の狙い方
秋イカはシーズンを通してサイズや活性が変化していきます。
それぞれの時期に合った狙い方を意識することで、効率よく釣果を伸ばせます。
9月|コロッケサイズ中心で数釣りを楽しむ
孵化して間もない新子がメイン。サイズは小さいですが群れで回遊しているため、テンポよく探れば数釣りが可能です。
エギは2.5〜3号を中心に、軽めで操作しやすいモデルを使うのが効果的。サイズが大きすぎると抱かせにくいため、この時期は小型エギの出番が多くなります。
10月|トンカツサイズが混じる黄金期
秋イカシーズンのピーク。数釣りを楽しみつつ、300〜500g前後の良型も交じるため、最もバランスよく楽しめる時期です。
エギは3号を基準に、状況に応じて2.5号や3.5号を使い分けましょう。サイズが合っていないと見切られることもあるため、こまめな調整が必要です。
11月|良型狙いにシフトする時期
数は減りますが、キロ近い大型が狙えるチャンス。群れは小さくなり、スレやすいため基本は繊細なアプローチが求められます。小さなシャクリや丁寧なフォールで違和感なく抱かせるのがポイントです。
一方で、反応が薄いときや回遊が少ない状況ではラトル入りエギが有効になることもあります。静かな誘いで口を使わないときに、音で好奇心を刺激しスイッチを入れる役割を担ってくれるからです。
この時期は「ナチュラルさ」と「刺激」の両方を持ち込むことで、よりチャンスを広げられます。
秋イカを狙うベストタイミング
秋イカはシーズンを通して狙いやすいですが、特に釣果が伸びやすい時間帯や条件があります。時間の使い方を意識するだけで効率が大きく変わるため、釣行計画を立てるうえで重要なポイントです。
朝マズメと夕マズメがもっとも有利
夜明け直後と日没前後は光量が変化し、イカの活性が上がるタイミングです。群れが回遊しやすく、エギを見つけてもらいやすいため初心者でも釣果を出しやすい時間帯です。特に9月〜10月は数釣りを楽しむ絶好のチャンスになります。
日中は潮が動くタイミングが狙い目
日中でも潮がしっかり動いているときは十分に釣果が期待できます。
このときに関係してくるのが「潮の状態」です。
- 澄み潮(クリアウォーター)
水が透き通ってイカからエギがよく見える状態。派手すぎるカラーは見切られることがあるので、銀テープやオレンジ、ケイムラといったナチュラル寄りの下地が有効です。 - 濁り潮
雨や風で水が濁った状態。イカからエギが見えにくくなるため、赤テープや金テープのように強くアピールできるカラーが活躍します。
また、曇天や風による波立ちで光が弱まったときもチャンスが広がります。
潮回りの影響も大きい
秋イカを狙うときは、潮の動きを意識することが大切です。
大潮は潮の満ち引きが大きく海水がよく動くため、イカの活性が上がりやすく釣果につながりやすい状況になります。
反対に小潮は潮の動きが弱く、イカの回遊も限られるため釣れる時間帯が短くなりがちです。
初心者の方はまず「大潮や中潮の日に釣行を合わせると釣れやすい」と覚えておきましょう。
秋イカがよく釣れる場所
秋イカは成長途中の新子が多いため、浅場や足場の良い場所でも十分に狙うことができます。場所選びを意識するだけで釣果が大きく変わるので、代表的なフィールドを紹介します。
湾内は初心者に最適なポイント
港の常夜灯まわりやスロープ付近はベイトが集まりやすく、イカも回遊してきます。足場も良く安全なので、ファミリーやエギングを始めたばかりの方に特におすすめです。
磯場は良型が期待できるフィールド
岩場や藻場が多く、エサも豊富なため秋イカの成長が早く、大型が潜むことも珍しくありません。ただし足場が悪く滑りやすい場所も多いため、安全対策は必須です。
サーフは群れ狙いに効果的
広範囲を探れるのがサーフの魅力です。群れが回遊してくれば短時間で数を稼げるチャンスもあります。遠投性のあるタックルやエギを準備すると攻略しやすくなります。
秋イカ狙いに役立つタックル・小物
秋イカシーズンは数釣りが楽しめる時期ですが、快適に釣りを続けるためには基本的な道具を揃えておくことが大切です。ここではエギ以外に準備しておきたいアイテムを紹介します。
リーダーは必須のセッティングです。PEラインに直接結ぶと切れやすいため、フロロカーボンのリーダーを1.5〜2号ほど組み合わせるのが一般的です。根ズレ対策にもなり、安心してやり取りできます。リーダーについて詳しくは以下の記事で解説しています。
・ショックリーダーの長さの決め方はこちら
・おすすめのショックリーダーはこちら
タモやギャフといった取り込み道具も忘れてはいけません。特に堤防や磯場では水面から高さがあることも多く、直接抜き上げると身切れの原因になります。取り込みが不安な方は、以下の記事を参考にしてみてください。
クーラーボックスは鮮度を保つために欠かせません。秋イカは数が出やすいので、保冷剤をしっかり準備して持ち帰りましょう。おすすめモデルは以下で紹介しています。
また、夜間の釣行ではヘッドライトが必須です。手元を照らせるだけでなく、安全確保にも役立ちます。選び方やおすすめはこちらの記事を参考にしてください。
秋イカにおすすめのエギサイズとカラー選び
秋イカを狙ううえで外せないのが、エギのサイズと下地カラーの選び方です。
とはいえ、秋はエギングを始めやすい季節でもあるので、基本を押さえておけば十分に対応できます。
秋イカのメインは2.5号〜3号サイズ。9月のコロッケサイズは2.5号が扱いやすく、10月以降は成長に合わせて3号を中心に使うのが定番です。終盤の11月には3.5号でサイズアップを狙うのも有効です。
秋イカのエギサイズの選び方はこちらの記事を参考にしてください。
また、エギの下地カラーは状況によって使い分けることで釣果が変わります。澄み潮の晴天なら金や銀、濁り潮なら赤やオレンジ、曇天や薄暗い時間帯はケイムラやホロが活躍します。
下地テープのカラー選びで迷ったときは、こちらの記事をチェックしてみてください。
秋イカ釣りで気をつけたい注意点
秋はエギング初心者にも釣りやすいシーズンですが、釣行を快適に楽しむためにはいくつか注意しておきたいポイントがあります。
まず、安全面です。堤防や磯は滑りやすく、特に夜釣りでは足元が見えにくいため、滑り止め付きのシューズやライフジャケットを着用しましょう。少しの油断が大きな事故につながることもあります。
次に、釣り場でのマナーです。秋イカは人気のターゲットのため、堤防や港内は混雑しやすいです。隣との間隔を広く取り、キャスト方向を確認してトラブルを避けましょう。墨跡を水で流すなど、後から来る人のためにきれいにしておくのも大切です。
また、釣ったイカは必要以上に持ち帰らず、サイズが小さいものはリリースするなど資源を意識した行動も心がけましょう。
安全とマナーを守ることで、秋イカエギングはさらに楽しい時間になります。
秋イカシーズンを全力で楽しもう!
秋イカシーズンは9月から11月にかけての3か月間。
数釣りが楽しめるコロッケサイズから、終盤にはキロ近い良型まで狙えるのが大きな魅力です。
狙うタイミングは朝マズメや夕マズメが特に有利で、日中でも潮が動けば十分チャンスがあります。
潮回りを意識すれば釣行の成功率も上がるため、「大潮や中潮を狙う」ことを覚えておきましょう。
エギサイズや下地テープの選び方を工夫すれば、初心者でも効率よく釣果を伸ばすことができます。
秋は一年で最もエギングを楽しみやすい季節。短いシーズンだからこそ、ぜひフィールドに足を運んで秋イカ釣りを楽しんでください!