釣り上げた魚が自力で水中に戻れないことがあるのをご存知でしょうか?
特に水深20m以上の深場から釣り上げた魚は、急な水圧の変化によって浮き袋が膨張し、体内に空気が溜まるため、浮力が強くなり、自然に水中へ戻ることが困難になります。
この状態でそのままリリースしても、魚が正常に泳げず、命を落とすリスクが高くなります。魚のエア抜きは、膨張した浮き袋の空気を抜き、魚が無事に水中で泳げるようにサポートするための重要な作業です。
エア抜きは、真鯛や根魚、ロックフィッシュなど深場での釣りで特に重宝されます。
また、漁業規制によりリリースが必要なサイズの魚にも、エア抜きを行うことで生存率を向上させられるため、環境保護や資源管理の観点からも重要な役割を果たします。
今回は魚のエア抜きのやり方とおすすめのエア抜き針を紹介しますので是非参考にしてください!
エア抜きとは?
エア抜きとは、深場から引き上げた魚の浮き袋にたまった余分な空気を専用の針で抜き取る処置です。
魚は急激な水圧の変化に対応できず、浮き袋が膨張し、内臓を圧迫している状態になります。
特に深場に生息する根魚や真鯛などは、エア抜きをしないと浮力の調整ができず、水中に戻ることが難しくなります。
エア抜きを行うことで、魚がリリース後もスムーズに泳げるようになり、自然環境での生存率を大きく高めることが可能です。
この方法は環境保護や資源管理の観点からも注目されていますが、針を使う位置や深さに注意しないと魚に負担をかける可能性もあります。
適切な方法と知識をもって行うことが必要です。
エア抜きの必要性
エア抜きは、特に深場で釣り上げた魚を安全にリリースするために必要です。
水深20m以上の深い場所から引き上げられた魚は水圧の急激な変化に適応できず、浮き袋が膨張してしまいます。
この膨張により、魚は体内に空気が溜まり、自力で水中に戻るのが困難になるのです。
特に根魚や真鯛、ロックフィッシュなどの魚種はこの影響を受けやすく、エア抜きが求められる場面が多くなります。
また、エア抜きはリリースが前提の釣りや漁業規制があるエリアでの釣りにも重要です。規定のサイズに達していない個体をリリースする際、エア抜きを行うことで魚が自然に戻りやすくなり、生存率が向上します。
エア抜きを正しく行うことで、魚資源の持続的な保護にもつながるのです。
エア抜きの手順
エア抜きは、浮き袋に小さな穴を開けて余分な空気を取り除くことで、魚がスムーズに泳げるようにする方法です。ここでは、魚へのダメージを最小限に抑えながらエア抜きを行う手順とコツを紹介します。
- 魚の状態を確認する
- 水面に浮いたまま戻れない魚にはエア抜きが必要です。特に浮き袋が膨らんでいる根魚などは、この作業が求められます。
- 適切な道具を準備する
- エア抜きには、細い針や専用のエア抜きニードルを使用します。衛生面を考慮して消毒済みの針を用意し、清潔な道具を使うことで魚への感染リスクを下げましょう。
- 刺す位置の確認
- 魚種により異なるものの、一般的に浮き袋にアクセスしやすいのは胸ビレの後方や根本付近です。浮き袋が膨らんでいる箇所を確認し、慎重に場所を決めましょう。
- 針を斜めに刺し、ゆっくり空気を抜く
- 針を浮き袋に向けて斜めに刺し、空気がゆっくりと抜けるよう調整します。深く刺しすぎないように気をつけ、空気が漏れる音が聞こえれば成功です。
- 針を抜いて魚の状態を確認
- 空気が十分に抜けたことを確認したら針を抜きます。魚の浮き袋は薄い組織で構成されているため、穴は自然にふさがることが期待されますが、穴が大きすぎるとふさがりにくくなるため注意しましょう。
- 魚が泳げるか確認してリリース
- 最後に、魚が正常に泳げるか確認し、リリースします。魚が無事に泳げていればエア抜きは成功です。再度浮かぶようであれば、もう一度空気を抜く必要があるかもしれません。
真鯛のエア抜き位置
真鯛のエア抜きは、胸ヒレの付け根である黄色いまるの位置に付近にエア抜き針を差し込んで行います。
ウロコが邪魔で針が刺さりにくい場合は、針を斜めにして差し込み、体に針が入れば垂直に立てるとうまくいきます。
カサゴ(ガシラ)のエア抜き
カサゴ(ガシラ)のエア抜きも同様に胸ヒレの付け根である黄色いまるの位置に付近にエア抜き針を差し込んで行います。
もし口からウキ袋が出ている場合は直接口から出ているウキ袋にエア抜き針を刺してリリースしてあげれば問題ありません。
エア抜き針おすすめ3選!
ルミカ 神経締めセット ショート
ルミカの「神経締めセット ショート」は、エア抜き作業を手軽に行うために作られたコンパクトなツールです。
エア抜きは釣った魚の浮袋内の空気を取り除き、ダメージや圧力から守るために行うもので、このセットはその作業を安全かつ簡単に行えるよう設計されています。
軽量で、持ち運びやすいサイズ感により、釣り場での急なエア抜きが必要な際にもすぐに対応可能です。
特徴としては、ニードルパイプと専用ワイヤーがセットになっており、魚の浮袋に的確にアクセスしやすく、初心者でも簡単に使用できる点です。また、カラビナ付きでバッグやベルトにも装着でき、携行性に優れています。
ワイヤーは220mm、ニードルパイプは50mmの長さで、小型から中型魚(アジやサバ、根魚など)に最適な仕様です。
ACTIVE エア抜き針
ACTIVE エア抜き針」は、深場で釣り上げた魚の浮き袋にたまった空気を、無理なく素早く抜くために開発された必需ツールです。
浮き袋の圧力を抜くことで、魚を安全にリリースできるので、魚に優しい釣りを実現します。
2種類の長さ(SサイズとLサイズ)で、魚のサイズに合わせて選べるのも魅力。ステンレス製の針はサビに強く、持ち手には軽量アルミを使用。
持ち運びも簡単で、耐久性も抜群。魚の負担を抑えつつ長持ちするエア抜き針として、多くの釣り人から愛用されています。
ダイワ エアー抜きスティック210
「ダイワ エアー抜きスティック210 ブラック」は、釣り上げた魚のエア抜きをスムーズに行える便利なツールです。
全長210mmのコンパクトサイズで、持ち運びやすく、釣り場での素早い取り出しが可能。錆びに強いステンレス製の針を使用しているため、海水にも耐え、長期間の使用に適しています。
さらに、I字とT字の持ち方を切り替えられるため、魚の種類やシーンに応じた最適な操作が可能です。
使用後は針を持ち手に収納でき、紛失や怪我のリスクも軽減。軽量で扱いやすく、釣行に欠かせないエア抜きツールです。
エア抜きで注意すべき点
エア抜きは適切に行わないと魚にダメージを与えるリスクもあります。以下の注意点に気を配り、魚への負担を最小限に抑えましょう。
- 針の位置と角度を確認:浮き袋の位置は魚種によって若干異なるため、魚体に合った位置に針を斜めに刺し、浮き袋を傷つけないように注意します。
- 針はゆっくり操作する:空気を急に抜くと魚に負担がかかるため、ゆっくりと針を操作して少しずつ空気を抜きます。
- 清潔な道具を使用する:釣り場でのエア抜きは、道具が清潔であることが重要です。消毒した針を使用することで、傷口からの感染を防ぎ、魚の回復を助けます。
- 釣り場に近い環境でリリースする:リリースする場所の水温や塩分濃度が釣り上げた場所と異なると魚にストレスがかかるため、釣り場近くでリリースするのが理想的です。
エア抜きを行うことで、魚の自然環境への適応力が高まり、リリース後の生存率も向上しますので是非試してください!!