ティップランエギングは、季節によって釣果の傾向がまったく異なります。
春は産卵を控えた大型が浅場に寄り、秋は新子を中心に数釣りを楽しめるシーズンです。
同じポイントでも、水温や潮の動きが変わるだけで反応が途端に鈍くなることもあり、“いつ狙うか”を見極めることが釣果を伸ばすうえで欠かせません。
近年は地域や水温変化の影響で、シーズンインの時期が前後することもあります。
そのため、潮・水温・季節のバランスを理解しておくことが、安定した釣果につながります。
この記事では、春・夏・秋・冬それぞれのティップランの特徴と、どの時期にどんな戦略で臨むべきかを詳しく解説していきます。
ティップランの基本的なシーズン傾向

ティップランエギングのメインシーズンは、一般的に春と秋の二つ。
春は産卵を控えた親イカを狙う時期で、サイズを重視した釣りが中心となります。
一方の秋は、新子が成長して活性が高まり、数釣りを楽しみやすい季節です。
ただし、水温や潮流の影響を受けやすく、ピークの時期は地域によって前後します。
瀬戸内や九州などの暖かい海域では早い時期に開幕する一方、日本海側や東北では秋の後半に最盛期を迎えるケースも多く見られます。
春のティップラン(3〜5月)
春は、大型の親イカを狙いやすい時期。
水温の上昇に合わせて、深場から浅場へと移動する個体が増えていきます。
このタイミングでは、ゆっくりとした誘いや長めのステイが効果的に働きます。
- 産卵を控えた大型が浅場に接岸
- 流れの緩いエリアでのフォールバイトが多い
- 強いアクションよりも自然な誘いが有効
潮が緩む時間帯にチャンスが訪れやすく、フォールスピードやカラーを細かく調整することで反応が得やすくなります。
夏のティップラン(6〜8月)
夏は、水温上昇によってティップランが難しくなる時期。
真夏の高水温期にはアオリイカの活性が落ち、反応を得るのが難しくなります。
それでも、梅雨明けからお盆前後にかけては、潮通しの良いエリアや深場を中心にチャンスが残ることがあります。
- 水温25℃前後を保つディープエリア(30〜50m)が狙い目
- 朝夕の時合に浅場へ回遊する個体を探る
- ベイトや潮流に合わせてエギの重さを柔軟に調整する
高水温期はスレやすいため、強いアクションよりも控えめな誘いが効果的です。
また、地域や条件が合えばティップランを楽しめる時期でもあります。
秋のティップラン(9〜11月)
秋はティップランの最盛期です。
春に生まれた新子が成長し、水温が安定することで活性が高まります。
浅場から中層まで広く反応が出やすく、数釣りを楽しめるシーズンです。
- 小型〜中型を中心に群れが広範囲に分布
- 水深15〜30m前後で反応が多い
- 日中はディープ、朝夕は浅場をテンポ良く探るのが効果的
イカのサイズが日ごとに成長していくため、エギのサイズアップも意識したいところです。
潮が動くタイミングでは立て続けにヒットすることも多く、アタリが軽く出る秋は感度の高いロッドが強い武器になります。
冬のティップラン(12〜2月)
冬はティップランがもっとも厳しい時期に入ります。
水温の低下とともにイカの活性が下がり、反応を得るのが難しくなりますが、
そのぶん、深場で大型を狙えるシーズンでもあります。
- 水深40〜60m前後のディープレンジがメイン
- 潮通しの良いエリアや水温の安定した場所が有望
- シンカーを重くし、着底を丁寧に取る釣りが基本
イカの動きが鈍くなるため、細かいアクションよりもステイを長く取り、ラインテンションを保ちながら“触れるようなアタリ”を逃さないことが重要です。
寒さと風の影響で出船機会は限られますが、コンディションの整った日は、思わぬ大型に出会える可能性もあります。
シーズンを見極めて効率的に狙おう

ティップランは、季節によって狙い方が大きく変わります。
春は大型の親イカ、秋は新子の数釣りと、それぞれに明確なターゲットがあります。
一方で、夏と冬は条件が限られるため、釣行前の情報収集が重要です。
釣果を伸ばすためには、水温や潮の動き、ポイントの地形を意識しながら、その日のコンディションに合わせてエギや誘い方を選ぶことが大切です。
季節ごとの傾向を把握し、自分なりのティップランを楽しみましょう!
ティップラン用のタックルを探している方は、以下の記事も参考にしてみてください。
- ティップランロッドの初心者におすすめ5選!選び方や代用ロッドも紹介!
- ティップランロッド最高峰7選!プロも使用する高感度・最強ロッドを紹介!
- 【決定版】ティップランエギングにおすすめスピニングリール9選&選び方も紹介!
- ティップラン用最強リール5選!信頼できるトップモデルを紹介!
ティップランで釣果を上げている人には、いくつか共通する動作があります。
シャクリのテンポやフォール姿勢の作り方など、ちょっとした差が結果につながることも少なくありません。
その具体的なテクニックを知りたい方は、こちらの記事を参考にしてみてください。

