沈みが速い=釣れない?
いえ、春イカこそ“ディープタイプ”の出番です。
春イカエギングでは、「ディープタイプのエギは沈みすぎて使いにくい」と感じる方もいるかもしれません。
でも実は、水深のあるエリアや潮の流れが強い状況では、この“速く沈む”という特性が大きな武器になります。
特に春は、産卵前の大型イカが深場に潜むことも多く、「ボトムまできっちり落とせるかどうか」が釣果を大きく左右します。
ノーマルでは届かないレンジに、しっかりアプローチできるのがディープタイプの強みです。
この記事では、
- ディープタイプが春イカで必要とされる理由
- どんな場面で効果的なのか
- 実際に使って釣果のあったおすすめモデル
といった内容を、わたしの経験を交えて丁寧にお伝えしていきます。
「春の深場でどうしても釣れない…」と感じている方は、ぜひこの記事をエギ選びの参考にしてみてください。
ディープタイプ(沈下約2.5秒/1m)が“効く”とされる理由
春イカエギングでは、「潮が速い日や深場ではディープタイプが有効」と言われます。
その理由は、単に“重いから沈む”という話だけではありません。
ディープタイプは、沈下速度が約2.5秒で1mという設計。
一見すると、ノーマルタイプ(約3秒/1m)とわずか0.5秒の差しかないように見えますが、
実釣の中ではこの差が驚くほど大きな影響をもたらします。
たとえば、水深10mのポイントなら──
- ノーマル:約30秒で着底
- ディープ:約25秒で着底
たった5秒の差に思えるかもしれませんが、これが1投ごとに積み重なれば、
釣行全体でアクション回数や探れるタイミングが大きく変わってくるんです。
さらにこの「沈下の速さ」は、以下のような場面で真価を発揮します。
- 潮が速いエリアで、エギが流される前にレンジに到達させたいとき
- 風が強く、ラインが煽られてフォール姿勢が崩れやすいとき
- 水深10m以上のディープエリアで、底をしっかり取ってアプローチしたいとき
こういった状況では、ノーマルでは沈みきらずにイカのレンジに届かなかったり、
沈下中のアタリを感じ取れずにフッキングタイミングを逃してしまうことも。
ディープタイプは、こうした“届かない・感じ取れない”を解決してくれるエギです。
ただ重いだけじゃない、攻めるテンポと確実性を上げてくれるのが最大の強みです。
こんな時に使いたい|ディープタイプがハマる釣り場と状況
ディープタイプは、ただ「深い場所で使うエギ」と捉えがちですが、
実際には風・潮・地形など、複数の条件が重なった場面でこそ効果を発揮します。
ここでは、特に「これはディープが刺さる」という状況を整理しておきます。
1.水深10m以上のディープエリア
春の大型アオリイカは、日中になると深場に落ち着くことがよくあります。
そういったレンジを攻めるには、しっかり沈めてボトムを取れる沈下速度が必須。
ノーマルだと時間がかかりすぎたり、潮に流されてレンジがズレやすくなります。
ディープタイプなら、速く・真っ直ぐに落とすことができるので、
深場でのピンポイントな攻めが可能になります。
2.風が強い日や潮が速い場面
風があると、エギは沈下中にラインに引っ張られ、不自然な角度で落ちたり、
そもそも狙ったレンジまで届かずに終わることも。
潮の流れが強いときも、エギが横に流されてしまい、
「釣りにならない…」と感じることがあります。
そんなとき、自重がしっかりあるディープタイプなら、
風や潮をある程度受け流しながら、狙ったレンジに落とし込むことができます。
3.春の急深エリアやボトム狙い
春のアオリイカは、日によってかなりボトムに張り付いていることも多いです。
こういった状況では、着底が分かりづらいエギだと、アタリを取ることすら難しくなります。
ディープタイプは沈下速度が速いため、着底までのテンポがつかみやすく、感度も良好。
“底ベタ”にいるイカに対して、確実にアピールできる武器となってくれます。
4.テンポよく探りたい場面
「時間が限られていて、テンポよく広く探りたい」
そんなときにも、ディープタイプはおすすめです。
ノーマルやシャローに比べてフォールにかかる時間が短いため、
1キャストあたりの時間を短縮でき、釣行全体の“回転数”を上げられます。
特に、「まずは地形を確認したい」「反応のあるレンジを探りたい」といった
探索モードのときには、先手を打てる存在として重宝します。
このように、ディープタイプは「深い場所専用」ではなく、
“確実に沈めたい”すべての状況に対応できる選択肢です。
ディープタイプのおすすめエギ|深場&潮流対策に強い実戦モデルを厳選
「沈まない…」「狙ったレンジに届かない…」
そんな状況で頼りになるのが、沈下速度が約2.5秒/1mの“ディープタイプ”。
特に、水深10m以上のポイントや、風・潮が強くエギが流されやすい場面では、
しっかり沈めて、ピンポイントに攻められるディープタイプが大きな武器になります。
ここでは、わたしが実際に釣果を出してきたモデルや、
深場や荒れた状況下で“信頼できる”と評価されているエギを中心にピックアップ。
「春の深場で大型を狙いたいけど、どれを使えばいいかわからない」
「潮が速くてエギが届かない」
といった悩みを抱えている方でも、状況に合った一本が見つかるはずです。
それぞれの特徴や向いているシーンも合わせて解説しているので、
ぜひ次の釣行前にチェックしてみてください。
ダイワ エメラルダスライト 2 RV
春の深場攻略では、潮の流れが速かったり、イカが低活性だったりと、
状況に応じた“沈める力”と“アピール力”のバランスが試されます。
そんな中、確実にレンジに届かせ、なおかつイカへしっかりアプローチできるエギがあると、
釣りのテンポも釣果も一気に変わってきます。
「エメラルダスライト 2 RV DEEP」は、そんなシビアな状況に応えるディープ対応モデル。
約2.0秒/mという速い沈下速度に加え、ラトル(RV)による音のアピールも兼ね備え、
視覚・聴覚の両面からターゲットを引き寄せる仕様になっています。
さらに、比較的コンパクトなシルエット設計により、
潮を切りながらスムーズにフォールし、流されにくいのも特長。
水深10m以上のディープエリアや、風・潮が強い日でも安定した釣りを展開できます。
沈めて、寄せて、掛ける。
深場や速い潮に立ち向かうための“攻めるディープエギ”を探しているなら、
この「エメラルダスライト2 RV DEEP」は確実に心強い武器になるでしょう。
シマノ クリンチ ディープ フラッシュブースト
春のディープ攻略では、ただ沈めるだけでは釣れないことも多く、
「いかにイカに気づかせ、興味を持たせるか」が大きなカギになります。
そんなとき、速く沈みながらもしっかりアピールできるエギがあると、釣りの幅が一気に広がります。
「セフィア クリンチ ディープ フラッシュブースト 3.5号」は、
深場や潮流の速いポイントに特化して開発された高性能ディープエギ。
約1.9秒/mという速い沈下スピードに加え、独自機構「フラッシュブースト」で視覚的アピールを常に生み出し、
ターゲットに強くアピールし続けることができます。
さらに、向かい風にも強い安定飛行設計により、
「あともう一段遠くのレンジを攻めたい」という場面でも頼りになる存在。
沈めて、寄せて、掛ける──深場狙いの必需品ともいえる一本です。
春の大型イカを、確実に獲りに行くための“攻めるためのディープエギ”。
難しいコンディションでも、ワンチャンスをモノにできる強力な武器になるはずです。
DRAW4 DEEP
春の深場でイカを狙うとき、
ただエギを沈めるだけではチャンスをものにできないことが少なくありません。
速やかにボトムへ届け、なおかつ沈下中も違和感なくイカを誘い続ける──
そんな釣りを可能にするエギこそ、ディープ攻略の鍵を握ります。
「DRAW4 DEEP」は、そうしたシビアな状況に応えるために開発された、
オーナーばり・カルティバブランドの本格ディープエギ。
約2.4秒/mの速い沈下スピードを持ちつつ、
ホバリングスライド・3Dダート・フラッシュジャンプ・バンジーフォールという
4つのアクションを自在に操ることができ、
深場に潜む大型イカをナチュラルに誘い出します。
水深10m以上のディープエリアや潮流の速いポイントでも、
ブレずにボトムまできっちり届き、イカとの距離を一気に縮めることができる頼れる一本です。
“深く、速く、自然に誘う”。
DRAW4 DEEPは、春の深場攻略において「もう一段下を攻める」ための武器になります。
これまで攻めきれなかったレンジを攻略し、大型春イカを仕留めるための一本です。
ハリミツ 墨族ディープ
春のディープエリア攻略では、速やかにボトムへ届けるだけでなく、
着底後もブレずにアクションできる安定性が重要になります。
そんなシビアな釣りに応えてくれるのが、
ヘビーウェイト仕様の本格ディープエギ「墨族ディープ 3.5D」です。
自重24gの設計により、潮の速いエリアや水深10mを超える深場でも、
確実にボトムへ到達。さらに独自設計のシンカーが、
フォール中の姿勢を安定させ、シャクリ時のブレも抑えてくれます。
また、ボディ強度も高く、岩場や障害物の多いポイントでも安心して使えるタフな作り。
「ボトムにしっかり当てながら、着実に誘っていきたい」という場面で頼りになる存在です。
深場に潜む大型春イカを仕留めるため、
「一投ごとの精度を高めたい」アングラーに最適な一本です。
エギマルNEO大分DEEP
春の深場エリアでは、沈めるスピードだけでなく、
沈下中の自然な姿勢や、イカへの違和感のなさも釣果に直結します。
そんな繊細な場面に応えてくれるのが「EGIMARU NEO大分 DEEP」。
硬質発泡ボディによる高い浮力安定性と、スリムシェイプ設計で、
速やかにレンジへ到達しながら、フォール中もブレずにアピールし続けることができます。
さらに、軽量カーボンシャフト仕様による高感度設計で、
着底の変化やイカのわずかな触りも手元にしっかり伝達。
「沈める」だけでなく「感じる釣り」を可能にする一本です。
深場でも自然に誘い、イカを違和感なく抱かせる。
EGIMARU NEO大分 DEEPは、春の大型イカを確実に狙っていくための心強い選択肢となります。
春イカ攻略の“深層”を狙うならディープタイプ
春のエギングは、ただ浅場を狙うだけでは攻略しきれません。
水深のあるポイント、潮が速いタイミング、風が強くラインが流される状況など──
“沈められない”ことでチャンスを逃す場面は意外と多いものです。
そんなとき、頼れるのがディープタイプのエギ。
沈下速度が速く、確実にボトムを取れる安心感があるため、
「届かない」「流されすぎる」といったストレスから解放されます。
とくに春の大型イカは底に張り付いていることが多く、
そこを正確に攻められるかどうかが、釣果の分かれ目になりがちです。
ディープタイプを手にしておくことで、
ノーマルやシャローでは届かない“もう一段下のレンジ”までしっかりカバーでき、
春イカとの距離をもう一歩詰めることができます。
「水深があるポイントでも攻めきれるようになりたい」
「風や潮の影響に負けない釣りをしたい」
そんな方にとって、ディープタイプは次の一手になるはずです。
さらに、状況に応じたタイプ選びを広げたい方は、
こちらの記事も参考にしてみてください。
- ノーマルタイプ(沈下3秒/1m)
春イカ攻略の基礎となる万能エギ。安定した沈下と扱いやすさで、あらゆる場面に対応できるノーマルエギについては[こちらの記事]をご覧ください。
- シャロータイプ(沈下6秒/1m)
浅場やスレたイカをじっくり誘うなら、沈下がゆっくりなシャロータイプが効果的です。特徴やおすすめモデルは[こちらの記事]にまとめています。
- ティップラン(沈下1.5〜2秒/1m)
船から縦に狙うティップランなら、さらに効率よくディープエリアを攻められます。ティップラン専用エギと釣り方のポイントは[こちらの記事]で紹介しています。