エギングにおいて「感度」は釣果を大きく変える大切なポイントです。
フォール中の小さな違和感や、イカがエギを触れただけのわずかな反応を拾えるかどうかは、ラインの性能にかかっています。
特にPEラインは素材そのものが伸びにくく、高感度であることが特徴。
ただし同じPEでも太さや編み数、コーティングの違いによって、感度の伝わり方には明確な差が出ます。
この記事では、感度の良いPEラインを選ぶ際に注目すべきポイントと、エギングでどんな場面に強みを発揮するのかを解説していきます。
感度の良いPEラインの選び方
エギングで使うPEラインは、どれを選んでも同じではありません。
同じ素材でも太さや編み数、コーティングや張りの違いによって、アタリの伝わり方に差が出ます。
感度を重視するなら、これらの要素を理解して自分の釣りに合ったラインを選ぶことが大切です。
号数の選び方 ~細いほど高感度?太いほど安心?
Eラインは号数によって感度や操作性、さらに強度のバランスが大きく変わります。
細いラインなら水の抵抗が少なく、アタリを拾いやすい反面、大物が掛かれば切れるリスクが高まるでしょう。
一方で太いラインは安心感があるものの、水を受けやすく微細な反応を伝えにくくなります。
このためエギングでは、狙う季節やイカのサイズに合わせた号数選びが欠かせません。
とくに「春」と「秋」では適した太さが大きく異なるため、状況に応じて使い分けることが釣果を伸ばすポイントとなります。
春イカ(大型狙い)
春は2kgを超える大型アオリイカが狙える時期で、0.8号〜1.0号のラインを選ぶと安心です。
太めのラインは水の抵抗を受けやすく感度はやや落ちますが、その分だけ強度が増し、強烈な引き込みにも余裕を持って対応できます。
サイズが大きい個体を想定する春は、細さよりも耐久性を優先した選択が釣果につながります。
秋イカ(数釣りシーズン)
秋は500g前後の新子が中心となるため、0.4号〜0.6号の細めのラインがおすすめ。
水切れが良く潮流の影響を受けにくいため、フォール中のわずかな変化も手元に伝わりやすく、感度の高さがアタリを逃さない強みになります。
数を狙える秋イカシーズンは、繊細さを重視した細ラインで効率的に攻めるのが効果的です。
編み数の違い ~4本編みと8本編みの感度比較~
PEラインは編み数によって特性が大きく変わり、感度や操作性に違いが出ます。
代表的なのは「4本編み」と「8本編み」で、4本は張りが強くアタリをダイレクトに拾いやすいのに対し、8本は直線性や滑らかさに優れ、飛距離や操作性で有利になります。
どちらも一長一短があり、エギングにおいては自分の釣り方や狙う状況に合わせた選択が重要です。
4本編み
4本編みは原糸が少なく表面にザラつきがあり、張りが出やすいのが特徴です。
ラインが弛みにくいため、小さなアタリや潮の変化をダイレクトに感じ取りやすい点が強みといえます。
ただし直線強度や耐摩耗性は8本編みに比べて劣り、ガイドとの摩擦によって傷みやすいという弱点もあります。
8本編み
8本編みは原糸の数が多く、表面が非常に滑らかで水切れに優れています。
直線性が高いため理論的には感度も良く、キャスト時の摩擦が少ないことで飛距離を伸ばしやすいのも利点。
操作性も軽快に感じられる一方、ラインが柔らかいぶんスラックが出やすく、風や波の影響を受けるとアタリがぼやけやすい欠点があります。
コーティングの有無 ~感度と張りに影響する違い~
PEラインはコーティングの有無によって特性が変わり、感度や張りの強さ、耐久性に影響します。
コーティングありはラインにコシが出て張りが強くなり、シャープな感度を得やすいのが特徴。
一方、コーティングなしはしなやかで扱いやすい反面、張りが弱くスラックが出やすい傾向があります。
コーティングあり
コーティングありのラインは、表面に樹脂加工が施されているため摩擦が少なく、飛距離や耐摩耗性に優れています。
さらに張りが出ることでラインスラックを抑え、小さなアタリも拾いやすいのが利点。
とはいえ使い込むうちにコーティングが剥がれて性能が落ちやすいため、寿命を見極めながら交換する意識が必要になります。
コーティングなし
コーティングなしのラインは、しなやかで柔らかくキャストやノットがスムーズに決まります。
自然なフォールを演出しやすい反面、スラックが出やすく感度はややマイルド。
さらに耐久性が低いため毛羽立ちや劣化も早く、こまめな交換を意識する必要があります。
おすすめのPEライン|エギングで感度を高めたい人に選びたいモデル
PEラインは種類が多く、どれを選べばよいか迷う方も少なくありません。
そこでここでは、私が実際に使用してみてアタリを明確に捉えやすく、扱いやすさでも安心できたモデルを紹介します。
感度を意識してPEラインを選びたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
ダイワ UVFエメラルダスデュラセンサーX4 +Si2 ホワイト
エギングで感度と耐久性を両立したい方におすすめできるのが、この「エメラルダス デュラセンサーX4 +Si2 ホワイト」。
4本編みの張りによるダイレクト感に加えて、Si2加工による耐摩耗性の高さが魅力で、ラインスラックを抑えて小さなアタリも逃さず拾いやすい仕上がりになっています。
春の大型狙いには0.8〜1.0号を選ぶと安心感が増し、強い引きにも余裕をもって対応可能。
秋の新子シーズンには0.4〜0.6号を選ぶと繊細なアタリを拾いやすく、より攻略の幅を広げられます。
ただし4本編みの特性上、8本編みと比べると摩耗にはやや弱いため、根周りや岩場では定期的なチェックを心がけると安心です。
ユニチカ エギングスーパーPE X8
エギングに必要な飛距離と操作性を高い次元で両立したい方に向くのが「エギングスーパーPE X8」。
8本編み特有の滑らかさでキャストの伸びを実感でき、ラインの抜けもスムーズ。さらにフロート比重の設計によって、潮流の影響を受けにくく自然なアプローチが可能になります。
特に秋の数釣りシーズンでは軽快なキャスト性能が強みになり、広範囲を探る釣りにマッチします。
春の大型狙いでも、しなやかさを活かして安定した操作感を得やすいでしょう。
視認性が高いためフォール中のライン変化も掴みやすく、より攻めの釣りを展開したい方におすすめできる一本です。
シマノ セフィア8+
キャスト性能や操作性を高めたい方に最適なのが「セフィア8+」。
8本編みならではの滑らかさに、タフクロスとVT工法を組み合わせることで、強度と安定感を兼ね備えています。
さらにヒートシンクコーティングによって摩擦を抑え、快適なキャストフィールを実現したエギング専用PEラインです。
秋の数釣りでは広範囲を探る展開に活躍し、春の大型狙いでも安定した操作感を発揮。
滑りが良くライントラブルを抑えやすいため、安心して攻めの釣りを楽しめる一本です。
扱いやすさと飛距離を両立したいエギンガーに、自信を持ってすすめられるPEラインといえるでしょう。
ゴーセン アンサー エギング PE×8
性能と扱いやすさのバランスを求める方におすすめなのが「ゴーセン アンサー エギング PE×8」。
8本編みの滑らかさに加え、ゴーセン独自の製法と加工で張り・コシ・しなやかさを絶妙に調整。
耐摩耗性と感度の両立を実現し、幅広いシーンで安心して使える仕上がりになっています。
秋の数釣りでは繊細な操作性を活かしやすく、春の大型狙いでは耐久性を備えた安心感を発揮。
滑らかさと張りのバランスが取れているため、初めてPEラインを選ぶ人から経験者まで幅広く使える一本です。
アバニ エギング マックスパワーPE X9
感度と耐久性を極めたい方におすすめできるのが「アバニ エギング マックスパワーPE X9」。
9本構造相当のX9設計と独自の縦編み技術によってラインの直進性が高まり、フォールや潮流の変化を素早く手元に伝えてくれます。
らにSP-TⅡコーティングが施されており、摩擦を軽減しながら撥水性も確保。滑らかな使用感と長持ちする性能を兼ね備えた一本です。
特に深場や潮流の強いエリアでは、糸のたわみが少ないX9設計が大きな武器になります。
キャスト後のライン管理がしやすく、フォールスピードの変化も捉えやすいため、確実にアタリを拾いたい場面で活躍。
エギングを本気で楽しみたい方にとって、安心してメインラインに据えられる最高クラスのPEラインといえるでしょう。
感度の高いPEラインでエギングをもっと有利に
エギングで繊細なアタリを拾うには、PEラインの特性を理解して選ぶことが大切です。
号数は春なら0.8〜1.0号、秋なら0.4〜0.6号を基準に。
編み数は感度とコストを優先するなら4本編み、強度や飛距離、操作性を重視するなら8本編みを選ぶと分かりやすいでしょう。
コーティングについては、張りが出てアタリを拾いやすい「コーティングあり」から試すのがおすすめです。
PEライン選びひとつで、エギングの釣果が大きく変わることもあります。
感度を意識して自分に合ったラインを選べば、今まで拾えなかったアタリを感じられるようになるはずです。
どのラインを選べば良いか迷っている方は、この記事を参考に自分の釣りに合った一本を見つけてみてください。