秋はアオリイカがもっとも狙いやすい季節です。
新子と呼ばれる小型が多く、数釣りを楽しめるため、エギングを始める人にとっても絶好のシーズンといえます。
ただ、その一方で「PEラインの太さはどれを選べばいいの?」と迷う人も多いはずです。
ラインが太すぎると飛距離が出ず、逆に細すぎるとトラブルや切れる不安も出てきます。
この記事では、秋イカ釣りに最適なPEラインの太さを、初心者でもわかりやすい形で解説します。
基準となる号数や、状況に応じた選び方の目安を紹介するので、これからタックルを揃える方は参考にしてください。
秋イカにおけるPEライン選びの基本
秋は小型のアオリイカが中心で、強い引きに耐える必要はあまりありません。
そのため、太すぎるラインを使うと飛距離が出にくく、エギの操作感も鈍くなってしまいます。
一方で細すぎるラインを選べば飛距離は伸びますが、風に流されやすかったり、強度面で不安が残ることもあります。
実際によく使われるのは 0.4号〜0.8号の範囲ですが、この中で初心者が基準にすべきなのは PE0.6号です。
0.6号なら飛距離・操作性・強度のバランスが良く、秋イカを狙うにはもっとも扱いやすい太さといえます。
「まずは0.6号からスタート」これが秋のエギングに挑戦する人にとっての安心ラインになるでしょう。
号数ごとの特徴と適性
秋イカのエギングで使うPEラインは、主に 0.4号・0.6号・0.8号の3パターン。
それぞれの特徴と、どんな場面で使いやすいかを見ていきましょう。
0.4号は遠投やスレたイカを狙いたい時に有効
0.4号は非常に細く、キャスト時の空気抵抗が少ないため飛距離を伸ばしやすいのが大きな魅力です。
さらにエギの沈下姿勢をより自然に見せられることから、スレて警戒心の強いイカにも口を使わせやすいという利点があります。
ただし細さゆえに結束の難しさや、エアノット・絡みといったライントラブルが発生しやすいのも事実で、初心者には扱いづらい号数です。
そのため、どちらかといえば経験を積んだ上級者向けの選択肢といえるでしょう。
特に防波堤や漁港で遠投が必要な場面や、プレッシャーの高いポイントで他の釣り人と差をつけたいときに力を発揮します。
0.6号は初心者が安心して使える万能タイプ
0.6号は飛距離・操作性・強度のバランスに優れ、秋イカシーズンでもっとも使いやすい基準の太さといえます。
小型主体の秋イカに十分対応できるうえ、ライントラブルも少ないため、初心者が最初に選ぶなら迷うことなくおすすめできる号数です。
さらに防波堤や漁港、ボートといった幅広いシチュエーションに対応できるオールラウンドさも大きな魅力。
エギの操作感は素直で、キャスト時のコントロールもしやすく、これからエギングを始めたい人に安心感を与えてくれます。
まさに「迷ったら0.6号」という言葉がぴったり当てはまる、秋イカ入門に最適なラインです。
0.8号は晩秋のサイズアップ狙いや磯場で活躍
0.8号は太さに余裕があるぶん強度が高く、晩秋に成長したアオリイカを狙う場面で力を発揮します。
500g〜1kgクラスが混じるシーズン後半でも安心感があり、さらに根ズレのリスクがある磯場でも頼れる存在です。
加えて風や波が強い状況でもラインが安定しやすく、操作感が損なわれにくい点もメリットといえます。
一方で0.6号と比べると飛距離はやや落ちるため、初秋の小型イカ中心の時期ではオーバースペックになりがちです。
そのため強度を重視したいときや、晩秋にサイズアップを狙う釣行にこそ適した号数といえるでしょう。
秋イカに最適なPEラインの太さ
秋イカを狙うときに使われるPEラインは、主に0.4号・0.6号・0.8号の3つです。
それぞれの特徴を理解すれば、自分に合った号数を選びやすくなります。
- 0.4号 …… 飛距離と自然なフォールに優れるが、ライントラブルが多く上級者向け。遠投やスレイカ狙いで使いたい号数。
- 0.6号 …… バランスが良く初心者に最適。防波堤・ボートなど幅広いシーンで使える万能タイプで、秋イカの基準となる太さ。
- 0.8号 …… 晩秋に成長した大型狙いや磯場に強い。強度重視で安定感がある一方、飛距離はやや落ちるためシーズン後半向き。
秋イカのエギングをこれから始める方は、まずは0.6号を選び、慣れてきたら0.4号や0.8号で状況に合わせた釣りを楽しむと良いでしょう。
PEラインの綴り数(4本撚りと8本撚り)の違い
PEラインは同じ号数でも「4本撚り(×4)」と「8本撚り(×8)」の2種類があります。
撚り数によって使い心地や耐久性が変わるため、選ぶ際に意識しておくと安心です。
4本撚り(×4)
繊維の本数が少ないぶん表面がややザラついており、根ズレに強いのが特徴です。
価格も手頃で入門しやすく、初心者が最初に選ぶラインとしておすすめできます。
8本撚り(×8)
繊維が多い分しなやかでキャスト時の飛距離が伸びやすく、操作感も滑らか。
強度の安定感もありますが、その分価格は4本撚りより高めになります。
扱いやすさを重視したい人や、ステップアップしたい人に向いています。
どちらを選ぶべきか?
これからエギングを始めるなら、まずは価格が手頃で根ズレにも強い 4本撚り が安心です。
一方でキャストや操作感にこだわりたい、より快適にエギングを楽しみたいと感じたら 8本撚り を選ぶと良いでしょう。
リーダーとの組み合わせ
PEラインは直線強度こそ高いものの、擦れや衝撃には弱いという欠点があります。
そのため先端にはフロロカーボンのリーダーを結び、補強するのが基本です。
選び方の基準は PEの強度に合わせるか、やや強めにすること。
たとえばPE0.6号ならフロロ2号前後、PE0.8号なら2.5号前後といった組み合わせが安心です。
こうすることでキャストやファイト中の不意の衝撃に耐えやすくなり、根ズレにも対応できます。
あえてリーダーを弱めに設定するケース
これは根掛かりした際にリーダー側だけ切れるようにして、PEラインや高価なエギを守るためです。
PEが切れると高切れになり、仕掛けを丸ごと失いやすいので、トラブルの多い場所ではリーダーを細めにしてリスクを抑える選択肢もあります。
初心者はまず PEと同等か少し強めのリーダーで問題ありません。
慣れてきたらポイントの状況に応じて、あえて弱めにする工夫も取り入れると釣りが安定します。
- PE0.4号 → フロロ1.5号前後
→細糸で飛距離を伸ばすならリーダーも軽く仕上げたいところ。結束強度がシビアなのでノットを丁寧に組むことが大切です。
- PE0.6号 → フロロ2号前後
→もっとも扱いやすいバランス。初心者でも結びやすく、根ズレや切れの不安も少ないため安心感があります。
- PE0.8号 → フロロ2.5号前後
→晩秋のサイズアップ狙いや磯場に適した組み合わせ。強度を優先できるので大型が掛かっても余裕を持ってやり取りできます。
リーダーは長さ1.5〜2mほどを目安に結ぶと扱いやすく、エギの操作感も自然になります。
PEとリーダーの結束にはFGノットや簡易的なノーネームノットがよく使われるので、釣行前に一度練習しておくと安心です。
秋イカにおすすめのPEライン
PEラインの太さや選び方を理解したら、次に気になるのは「具体的にどんな製品を選ぶべきか」でしょう。
同じ号数でもメーカーやシリーズによって特徴は異なり、しなやかさや耐摩耗性、価格帯などに違いがあります。
ここでは秋イカエギングに適したPEラインを紹介します。
実際に私が使用して「扱いやすい」と感じたものを中心に紹介していますので、これからラインを選ぶ際の参考にしてみてください。
シーガー PE X8 ルアーエディション
シーガー PE X8 ルアーエディションは、遠投性と感度のバランスに優れた高品質PEライン。
秋イカの回遊を広範囲に探るエギングにぴったりの一本です。
フォール中のわずかなアタリも感じ取りやすく、夜間や濁り潮でも操作感を保ちやすい設計。
遠投性と信頼性を両立したPEラインとしてコスパもよく秋のエギングシーズンに最適です。
シマノ ピットブル8+
シマノ ピットブル8+は、コスパと品質のバランスに優れたエギング向けPEラインです。
滑らかな表面でキャスト時の抵抗が少なく、秋イカの回遊エリアを広く探る釣りに向いています。
操作時のノイズが少なく、シャクリやフォール中の挙動も安定。
耐久性と感度のバランスが良く、毎週のように釣行するエギンガーにも安心して使えるPEラインです。
ダイワ UVFエメラルダスデュラセンサーX4 +Si2
ダイワ UVFエメラルダスデュラセンサーX4+Si²は、コストを抑えながらも高い実釣性能を備えたエギング専用PEラインです。
強度・耐摩耗性・感度のバランスが良く、秋のシャローエリアからディープレンジまで幅広く対応します。
風のある日でもラインスラックが出にくく、アタリをしっかり捉えられるのが魅力。
さらに、ホワイトカラーのラインは視認性が高く、夜間や逆光下でもラインの動きを把握しやすい点も強みです。
状況を問わず快適に操作できる、エギングシーンを支える信頼の1本です。
サンライン ソルティメイト PEエギ ULT HS8
ソルティメイト PEエギ ULT HS8 は、滑らかな放出性と高い強度を兼ね備えたハイエンドPEライン。
繊細な誘いを必要とする秋イカ釣りで、その実力を存分に発揮します。
張りのあるライン特性により、フォール中の変化も感じやすく、シャクリ時のエギ操作もダイレクトに伝わる。
滑りと耐久性を兼ね備え、秋イカの厳しいバイトを逃さない頼れるラインです。
バリバス アバニ エギング マックスパワーPE X8
バリバス アバニ エギング マックスパワーPE X8は、張りと感度のバランスに優れたエギング専用ライン。
細径ながらも高強度を備え、遠投から繊細なアタリ取りまで幅広くこなせます。
しなやかさとコシを兼ね備えた設計で、テンポの速い秋のエギングにも対応。
軽快な操作感が続き、思い通りのアクションでアオリイカを誘えるラインです。
秋イカに最適なPEラインとリーダーの選び方
秋イカのエギングで使うPEラインは 0.4号〜0.8号が中心です。
中でも初心者が最初に選ぶなら、飛距離・操作性・強度のバランスに優れた 0.6号がもっとも安心できます。
- 0.4号 … 飛距離と自然なフォールに優れるが、ライントラブルが多く上級者向け。遠投やスレイカ狙いに効果的。
- 0.6号 … 秋イカ釣りの基準。初心者にも扱いやすく、防波堤からボートまで幅広い場面で使える万能タイプ。
- 0.8号 … 晩秋のサイズアップ狙いや磯場におすすめ。強度を優先したいときに心強い号数。
リーダーはPEの号数に合わせるのが基本で、0.4号ならフロロ1.5号、0.6号なら2号、0.8号なら2.5号前後が目安です。
初心者はPEと同等か少し強めに設定するのが無難ですが、根掛かりの多い場所ではあえて弱めにしてタックルを守る方法もあります。
まずは 「PE0.6号+フロロ2号」 という組み合わせから始めてみましょう。
そこから釣り場や季節の状況に合わせて、細めや太めに切り替えることで、秋イカエギングをより楽しめるようになります。